早生まれに負けない子育て

中学卒業時でも運動能力に差?! 早生まれが有利なスポーツとは?

2021.01.12

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山下 知子
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「早生まれは不利だ」との言葉は、スポーツの現場でよく聞かれます。同じ学年内で実際にどれだけ差があり、その差はいつまで続くのでしょうか。また、大人はどういった環境を用意すればいいのでしょうか。スポーツ科学を専門とする、奈良女子大准教授の中田大貴さんと東京農業大准教授の勝亦陽一さんは「目先の勝利にとらわれず、その子自身の成長をみることが大切だ」と助言します。

4~9月生まれは走力、跳力、握力いずれも優位に

「男子でみると、早生まれは少なくとも中学卒業時までは、運動面での差が残ります」。奈良女子大准教授の中田大貴さんはそう話します。
中田さんは奈良県内の小学1年~中学3年の男女計3610人が2016年に取り組んだ体力測定の結果を、年度前半の4~9月生まれと後半の10月~翌年3月生まれに分けて比較しました。その結果、男子は小1~中3の全学年で、前半組のほうが握力などの身体的特性が高く出ました(下の表)。

中学卒業時でも運動能力に差?! 早生まれが有利なスポーツとは?

一方、女子は小5以降になると、ほとんど差がありませんでした。女子の方が男子よりも早く第二次性徴を迎えることや、女子の中で顕著な運動の好き嫌いの差の方が体力測定の結果に影響しているからではないか、と中田さんは考えます。

中学卒業時でも運動能力に差?! 早生まれが有利なスポーツとは?

早生まれの「不利」は「小学校高学年になれば消える」との声が世間にはありますが、中田さんは首を横に振ります。「少なくとも、男子は中学校卒業時まで影響が残り、高校時代まで残っている可能性もあります。子どもが持っている能力を開花させるチャンスを逃す可能性もある。子どものスポーツ指導にあたる人は、このことを念頭に置いてほしいですね」

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