企業入社難易度ランキング

「企業入社難易度ランキング」化学・医薬品 1位はP&G、2位に富士フイルム 全体に狭き門

2021.01.12

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井沢 秀
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大学入学時の難易度が高い、つまり地頭がよい学生は、就活でどのような企業を志望し、また企業は実際にどのような大学の学生を採用しているのか。大学通信は大学へのアンケート調査で収集している企業別就職者数と、大学入学時の偏差値を組み合わせて、「企業入社難易度」を算出した。業種別の今回は化学・医薬品。大学通信の井沢秀・情報調査・編集部部長が解説する。

人材育成や経営戦略の模範企業が人気

化学・医薬品は、入社難易度が高い企業が多く、掲載している上位46社のうち、17社が全業種を対象とした総合順位で100位以内に入る。

1位と2位には、リーダーシップ育成や経営戦略で模範とされる人気企業2社が入った。

1位のP&Gは世界最大の消費財メーカー。人材育成に定評があり、実力主義の外資系企業として難関大の学生から人気が高い。採用数が多い大学は、慶應義塾大(13人)、京都大(12人)、東京大(11人)、早稲田大(9人)、同志社大(5人)の順で、東西の国立と私立の最難関大が並ぶ。

2位の富士フイルムは、かつての写真フィルムから大きく業務転換し、写真分野の技術を生かして医療機器、製薬などのメディカル系や、化粧品などのヘルスケアに事業を広げた。最近では、新型コロナウイルスの治療薬として子会社がつくるアビガンの審議が注目されている。多くの成長分野を持っていることから、大学生の注目度が高い。採用大学は、東京大(19人)、早稲田大(16人)、慶應義塾大(12人)、東北大(8人)、東京工業大(7人)、大阪大、京都大(各5人)など。

3位は住友化学。研究所のうち9施設が大阪と兵庫にある同社は、関西の大学の研究室と関係が深く、採用も多い。採用数最多の大阪大(19人)とは、博士(後期)課程進学者に奨学金を給付する、住友化学高度情報人材育成奨学金制度を設けている。大阪大に続くのは、京都大(17人)、早稲田大(13人)、東京大、神戸大(各11人)など。

4位の三菱ガス化学の主な採用大学は、東京工業大、東京都立大、慶應義塾大(各3人)、東京大、大阪大、立教大、早稲田大(各2人)。採用判明数が33人と少ないこともあり、数が突出した大学はないが、大学の難易度55以下は1大学のみと狭き門となっている。

5位の旭化成グループは、大学生が選ぶ化学分野の人気企業ランキングで常に上位にある。旭化成エレクトロニクス、旭化成メディカル、旭化成建材など、多様なグループ企業を一括採用するため、化学の中では採用判明数が251人と多く、採用大学は57大学とすそ野が広い。最多は東京工業大(24人)で、京都大(23人)、大阪大、東北大(各17人)と上位を国立難関大が占める一方、大学の難易度55以下も17大学ある。

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