コロナでどうなる大学入試

緊急事態宣言でも「共通テストは実施」 「注意」「Q&A」を読み、備えを

2021.01.08

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上野 創
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「共通テストは感染症対策に万全を期した上で予定通り実施する」。新型コロナウイルスの感染拡大で1都3県に緊急事態宣言が出されましたが、萩生田光一文部科学相は1月8日、16日から始まる大学入学共通テストの予定は変えないと改めて明言しました。受験生は不安になって当然というほどの状況ですが、感染の予防や体調の管理に気をつけて、当日に備えることが大切です。(写真は、昨年行われた最後の大学入試センター試験。新型コロナウイルスの感染はまだ国内に広がっていなかった)

「受験上の注意」「Q&A」を読み、体温の記録を

萩生田文科相は8日の閣議後会見で「感染症対策の徹底」という言葉を何度か使いながら、予定通りという方針を語り、緊急事態宣言の対象でない地域でも「感染症への危機意識を共有し、当事者意識を持って対策を」と述べました。

約53万5千人が志願している共通テストは1月16、17日に第1日程が、30、31日に第2日程が迫っています。センター試験の後継として初めて行われるもので、国公立大が1次試験として活用するだけでなく、私立大も全体の9割にあたる約530大学が一部の入試で成績を活用します。

共通テストの第1日程は、全都道府県の計約680カ所が会場となるため、受験生の移動距離は短くて済みます。ただ、2月から予定される各大学の個別試験は、会場への移動が長距離、長時間になるため、感染の拡大によっては実施されない可能性があり、大学は共通テストの結果で合否判定をするかもしれません。実際、昨年3月には感染が深刻となった北海道の大学で個別試験を中止し、センター試験の結果で合否を判定した例が相次ぎました。

こうした事情もあり、文科省は「共通テストができないと大学入試全体が大混乱になる。なんとしても実施を」という姿勢を打ち出してきました。萩生田文科相も記者会見で昨年から、緊急事態宣言が出た場合でも共通テストは実施する考えを表明。年が明けた1月5日の臨時会見でも、昨年10月に政府の感染症対策分科会で出た「入試はほかのイベントと異なり、感染リスクは低い」という意見を紹介しました。分科会で「感染がかなり拡大する場合にはむしろ事前の健康管理を厳格に実施すべきだ」という発言があったとして、受験生に対し、「自主検温などの健康観察を受験1週間前から行い、特に感染拡大地域では2週間前から実施」するように求めました。

大学入試センターは、試験当日に発熱や呼吸困難、だるさがある場合は受験できないとしており、追試験を受けるように指示しています。「家族が感染した」など濃厚接触者となった場合、「陰性が確認されている」「当日に無症状である」など、いくつかの条件を満たせば受験が可能です。細かい点についてはセンターが「受験上の注意」を公表しているので読んでおくと良いでしょう(関連記事はこちら)。

昨年の12月23日には、センターが受験生向けのQ&Aも公表しました。「当日、体調不良になったら」「試験場内では必ずマスクを着用しなければなりませんか」「マスクの代わりにフェイスシールドまたはマウスシールドでは」など17の質問で、受験生の疑問に答えています(Q&Aはこちら)。

「受験上の注意」に載っている「健康観察記録」に当日の7日ほど前から体温を記入し、当日も持参するようにという記述もありますが、センター広報担当は「試験会場に持ってくるのを忘れたら受験できないというわけではありません」と説明しています。

大学入試センターがホームページに掲載したQ&A
大学入試センターがホームページに掲載したQ&A

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