コロナでどうなる大学入試

代ゼミ・坂口幸世さんに聞く「大学入試の個別試験は実施できるのか」

2021.01.13

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中村 正史
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大学入試の一般選抜(一般入試)の本番直前、新型コロナウイルスの感染が再び拡大し、不安が広がっています。年明け以降、試験時間を短縮したり、個別試験の中止を決定したりする大学も出てきました。1月16、17日の大学入学共通テスト第1日程が実施されても、2月から本格的に始まる私立大の個別試験や国公立大の2次試験は実施できるのでしょうか。大学入試に40年以上関わってきた大学受験界の大御所、代々木ゼミナール教育総合研究所主幹研究員の坂口幸世さんに聞きました。(写真は、昨年の東京大2次試験会場に向かう受験生たち=2020年2月25日)

坂口幸世さん

話を聞いた人

坂口幸世さん

代々木ゼミナール教育総合研究所主幹研究員

(さかぐち・ゆきとし) 1978年、代々木ゼミナールに入校。以来、40年にわたって大学入試情報に携わり、長く入試情報本部長を務めた。

個別試験中止なら共通テストで合否判定に

――新年の入試本番直前に新型コロナの感染が再拡大した状況をどう見ていますか。

とてつもないタイミングで広がったと思います。当事者たちはみんな困惑しているでしょう。

過去に大学入試ができなかった例としては、2011年の東日本大震災の時と、昨年3月の国公立大の後期日程では北海道で新型コロナの感染が広がり、2次試験を行わずに大学入試センター試験の成績で合格者を出したことがあります。

万が一、国公立大でも私立大でも個別試験ができない事態になれば、共通テストの成績で合否判定するのが簡便だということになるでしょう。

――私立大は共通テスト利用型もありますが、個別試験がメインのところが多いです。

共通テストを使わないところも、今回は特例措置として使う場合があることを公表しているところが結構あります。例えば早稲田大は、理工系の3学部や教育学部は共通テストを使いませんが、昨年7月と11月に、使う場合があることと配点も公表しています。そういう情報は受験生には行き渡っています。あまり考えたくないですが、判定材料が共通テストしかないということになったら、「共通テスト入試」が広がるでしょう。

――共通テストが実施されれば、一つのハードルはクリアしたということですか。

昨年、北海道大は後期日程の試験を実施したかったのですが、職員に感染者が出てやめました。過去に入試ができなかった東日本大震災の時も昨年も国公立大の後期日程が対象で、影響は限定的でした。今回、前期日程から対象になると、相当大きな影響が生じます。

また首都圏だけなのか、全国なのかによっても影響の度合いは変わります。1月下旬から2月初めには、国公立大の前期日程の出願は終わっているので、受験生は2次試験を受けるつもりでいます。

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