コロナでどうなる大学入試

明治大入学センターの河野理・事務部長「直前の変更の可能性を排除できず苦慮」

2021.01.14

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中村 正史
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大学入試の一般選抜(一般入試)の本番直前、新型コロナウイルスの感染が再び拡大し、不安が広がっています。年明け以降、試験時間を短縮したり、個別試験の中止を決定したりする国公立大学も出てきました。2月から本格的に始まる私立大学の個別試験や国公立大学の2次試験は実施できるのでしょうか。例年10万人以上の志望者が集まる明治大学の河野理・入学センター事務部長に聞きました。(写真は昨年の明治大の入試=同大提供)

【話を聞いた人】明治大入試センター・河野事務部長

話を聞いた人

河野 理さん

明治大学入学センター事務部長

(かわの・おさむ)1985年、明治大学文学部卒業後、明治大学職員になり、就職課、人事厚生課、理工学部事務室、文学部事務室などを経て、2014年から入学センター事務長。18年から現職。

入試直前の変更はできれば避けたい

――入試直前にコロナの感染が拡大している現状をどうとらえていますか。

感染拡大は大変困った事態です。対策としては、小さな措置では試験教室の見直しや試験時間割の変更、大きな措置としては試験会場の変更、試験日程の繰り下げ、追試験、再試験など、様々な代替措置を検討し、決定した内容は逐次、ホームページに公開しています。

入試直前期の大幅な変更は混乱のもととなると考えていますので、できれば避けたいところですが、今後の状況次第では、なお変更の可能性を排除できないことに苦慮しています。

――いま特に気がかりなこと、神経を使っていることは何ですか。

入試は、当事者である受験生や大学関係者のみならず、宿泊施設や交通機関、昼食提供者など、様々な関係者の理解と協力なくしてはスムーズな運用はできません。入試は受験生の一生を左右するイベントですが、社会的なインフラが崩壊した場合、本学単独での実施は困難です。一日も早い終息を願っています。

――昨年から様々なシミュレーションをしていると思いますが、例えば微熱があってもコロナ感染の可能性を言わずに受験する、近くの受験生がせきをするので席を替えてほしいと要望が出る、監督官や教職員にクラスターが発生してしまったといった場合は、どう対応するのですか。また、予期しないトラブルも起こり得るのではないでしょうか。

挙げていただいた例はすでに想定していることで、予期しないトラブルではありません。これらを完全につぶせたという保証はありませんが、これまでの様々な事例から逆算的に対応策を検討してきました。具体例としてご指摘いただいた三つの事案のうち、後半の二つについての対応策は検討済みです。「熱があるなどコロナ感染の可能性を言わずに受験する」に関しては、現在の文部科学省のガイドラインに従う限り、排除は困難です。入試実施上の一つの問題と理解しています。

――受験生向けのホームページには受験生に感染者が出た場合など、変更や中止の可能性を書いてありますが、個別試験が予定通りできない事態、具体的には延期や中止はあり得るのでしょうか。あり得るとしたら、どんな場合ですか。仮に個別試験が実施できない場合、合否判定はどうするのでしょうか。

リスク管理の観点から考えれば、個別試験ができない事態(延期や中止)の可能性を排除できないことは確かです。個別試験ができない事態の判断は、行政や文科省の指針に基づき、各大学がすることになると予想しています。その場合の合否判定については、追試、再試、振替など代替措置の内容によって方法が異なります。特定の受験生に不利のないよう配慮することが大原則です。

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