大学入学共通テスト 傾向と対策

速報!初の共通テスト 問題文の分量が大幅増、平均点は「下がる」? 早く読み解く力の差で明暗

2021.01.18

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上野 創
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新型コロナウイルスの感染拡大で、一部の都府県に緊急事態宣言が出されるなか、大学入試センターに替わり1月16、17日に初めて実施された大学入学共通テスト。知識だけでなく、「思考力・判断力・表現力」を測ることを目指すとされた試験は、どのような出題傾向だったのでしょうか。センター試験と比較しつつ、予備校関係者にも分析を聞きました。(写真は本やノートを読みながら入場を待つ受験生たち=1月16日午前8時23分、大阪府吹田市の大阪大学、小杉豊和撮影)

多くの情報を読み解く必要

まず目に付くのは、「問題文の分量の多さ」です。

例えば、「数学I」「数学I・数学A」は、解答時間がセンター試験よりも10分長い70分になったこともあり、問題のページ数は計16ページ増えました。英語のリーディングは、長い英文や資料の増加により、問題量が前年のセンター試験より6ページ増えました。

問題を作った大学入試センターの担当者は16日、「全体的に問題の分量が(センター試験よりも)増え、難しくなったとみえるかもしれない。知識を覚えて答えられる問題は極力避け、その場で資料なり前提なりをよく考えて理解し、自分の力で答えるという組み立てになるような問題を出した」と語りました。

分量が増えた要因としては、すべての科目で、問題にグラフ、表、地図、写真、文章などの資料が多く掲載されているためです。記憶した知識だけでは解けず、思考力や判断力を測る問題を出すうえで、「資料を読み解く」という過程を盛り込んだ結果といえます。こうした「知識や情報を活用する力」は、以前から文部科学省が提唱しているものに通じますが、特に今回の共通テストではスピードや時間の使い方の判断が重要でした。

代々木ゼミナールの佐藤雄太郎・教育事業推進本部長は「分量の多さが目立つ。どの教科でも、多くの資料や長い文章が掲載されていて、精読していたら時間内に終わらない。資料から情報を早く抽出し、まとめる力が試されている」と話します。

一方で、示されている資料自体は、「それほど難解というわけでもない」。複数の資料を読み解くことに慣れていなかったり、基礎知識がなかったりする受験生は、グラフや表、文章を見て戸惑い、焦ってしまいがちですが、「実は難しくない内容で、基礎知識があれば十分に理解できる資料も多かった。惑わされないこと」と助言します。

変わった部分も多いですが、問題を作るうえでは「センター試験と異なるものになったのではなく、良い部分を引き継いで進化させたという印象」と語りました。

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