コロナでどうなる大学入試

共通テストはやったけど、個別試験は実施できるの? 受験生や大学に広がる不安

2021.01.19

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中村 正史
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「難関大学は無理してでも個別試験を行う」

では、個別試験の延期・中止はあるのだろうか。東洋大の加藤氏は言う。「仮に延期するとしても、1大学が単独で対応することに受験生のメリットはあまりないだろう。文科省がコロナの感染状況を見て、すべての大学の入試全体をずらす、入学時期をずらすなどが、受験機会の確保の点から考えられる」。一方、明治大の河野氏は「個別試験ができない可能性を排除できないのは確か。その判断は行政や文科省の指針に基づき、各大学がすることになると予想している。その場合の合否判定は追試、再試、振り替えなど代替措置の内容によって異なる」と話す。

予備校の見方はどうだろうか。

大学入試に40年以上関わってきた代々木ゼミナール教育総合研究所の坂口幸世・主幹研究員はこう言う。「個別試験ができなくなるのは国の専門家会議で中止すべきと判断した場合。そうでない限りは万全の対策を取って実施すると思う。仮に共通テストだけで判定することになったら、本来の入試ではない。ただ、各大学が自主的に個別試験をやめることはあり得る。そこは大学の判断になる」(インタビューはこちら

駿台教育研究所の石原賢一・進学情報事業部長の見方はこうだ。「東大や京大などの旧帝大や、難関の医学部医学科がある大学は無理してでも2次の個別試験を行うと思う。大規模の私立大も個別試験を行わなければ選抜ができない。ただ、英国のような状況になれば、すべての個別試験が延期されると思う。これは各大学が決めることではなく、政治判断になる」

各大学は受験生たちの努力に報いるため、懸命に個別試験を実施しようとしている。鎌倉女子大の河村和宏・入試・広報センター長はこう話す。「今年の受験生は国の入試施策が二転三転し、振り回された世代。『かわいそうな新入試1期生』と言わせないようにするために、大学として努力したい。それは予定通りに入試を行うために努力するということ」(インタビューはこちら

受験生は予定通りに入試が行われることを前提に、感染対策に気をつけ、準備してほしいものだ。

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