わが子が伸びる習い事

数学研究者×ピアニスト・中島さち子さん 「やりたい」を仲間とできる習い事は楽しい

2021.01.22

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斉藤 純江
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本人がおもしろがるまで待つ

習い事も、子どもの「やりたい」と思うものが見えたときに、それを自由にやらせてくれて、仲間がいそうな場を探してみるといいと思います。そして、親は本人がおもしろがってゆっくりと遊び始めるのを待つのです。待って任せた方が、自分で学ぼうとするし、「自分でつかみ取った」と実感できれば、自信にもなります。親が期待しすぎないことも大事です。子どもは敏感なので、親が「好きになってくれるかな」などと期待してしまうと、うまくいかないこともありますよね。

「やりたいことがない」と悩む人も多いですが、それは「好き」のハードルが高いのかもしれません。「ちょっとおもしろそうだな」と思う何かが、誰にでもあるはずです。でも、ほかの人と比べて、「あの人はあんなに没頭しているのに自分なんて」と引っ込めてしまう。他人は関係ありません。少しでも「おもしろい」と思ったなら、その気持ちを誇りに思い、大事にすればいいのです。そして、ちょっと怖くても、少しだけ踏み込んでみる。それを繰り返していけば、自分なりのやり方を見つけられるし、そういう人がある意味で結果的に楽しくなり、成長すると思います。自分の心が動く瞬間に気づくことが大切です。

昨年6月まで約2年間、現在は中学2年の娘と2人で渡米し、ニューヨーク大学大学院で、アートとテクノロジーを学びました。レーザーカッターや3Dプリンターなども使って、自分のアイデアでつくりたいものをつくるプログラミングにワクワクしました。私は、娘が「スライム」にはまっていたので、娘にも手伝ってもらい、スライムを電気回路のように使っていろいろな音を出す「スライム楽器」をつくりました。「これをつくりたい」という思いがあったから、たくさん失敗をして、なかなかうまくいかなくても、楽しいと思えました。

娘は、動く絵本やゲームなどがつくれるプログラミングのソフトSpringin’や、現地の学校ではCodestersを使って、つくりたいものを自由につくることにはまっていました。「教えられた通りにやる」のだとおもしろくないけれど、お友達と刺激しあいながら自分でやりたいものを考えてつくる、というやり方だと楽しかったようです。

このようなプロジェクト型の学びは、何かをつくることを通して仲間と学び合えるし、おもしろいですから、テストのための勉強よりも身につきます。これからの時代に必要な学びでもあります。そんな体験ができそうな習い事があれば、やってみればきっと楽しいと思います。

数学研究者、音楽家、メディアアーティスト、STEAM教育家、大阪・関西万博テーマ事業プロデューサーなど、多彩な顔を持つ
数学研究者、音楽家、メディアアーティスト、STEAM教育家、大阪・関西万博テーマ事業プロデューサーなど、多彩な顔を持つ
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