大学入学共通テスト 傾向と対策

共通テストの平均点が高かった理由、2次出願への影響は? 代ゼミに聞く

2021.02.04

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中村 正史
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大学入学共通テストの第2日程が1月30、31日に行われ、大学入試は私立大の個別試験と国公立大の2次試験に突入します。第2日程の問題は第1日程と変化があったのでしょうか。前身の大学入試センター試験とは問題内容が変わったにもかかわらず、第1日程の平均点が予想に反して高かったのはなぜでしょうか。2次出願に向けて受験生の様子は? 代々木ゼミナールの佐藤雄太郎・教育事業推進本部長に聞きました。(写真は、共通テスト第2日程を受ける受験生たち=1月30日、東京大)

佐藤雄太郎

話を聞いた人

佐藤雄太郎さん

代々木ゼミナール教育事業推進本部長

(さとう・ゆうたろう)2008年代々木ゼミナールに入職。10年から教育総合研究所に勤務し、15年から同研究所所長。19年11月から現職。全国の高校で講演多数。

国語はセンター試験寄り、数学は試行調査寄りだった第2日程

――1月30、31日に第2日程が行われましたが、第1日程の問題内容と比べて変化はありますか。

第1日程と大きな変化はありませんが、国語はセンター試験寄りに戻りました。国語は第1日程の時から、批評の問題が加わったくらいで、共通テストの新しい要素はなかったのですが、第2日程の問題は特徴がありませんでした。

逆に数学は、第1日程の問題に比べて試行調査の時の問題に近くなりました。数学Ⅱ・Bで国公立大の2次試験や私大入試で問われそうな問題が増えていました。例えば指数関数や対数関数の問題などは、従来のセンター試験ではあまり出題されなかったタイプです。記述式にすると面白い問題もあり、当初は記述式の出題を考えていたのかなと推測しました。

英語は全般に第1日程と大きな変化はありません。

――他に気になったことはありますか。

問題の訂正が多かったことです。数学Ⅰ・Aや現代社会の中で1ページ分を丸々差し替えたり、現代社会では図表を見て解く問題で、本来はボリビアであるべきところがベネズエラになっていたりしました。生物では用語が違っていたなど、校正ミスも目立ちました。

――第1、第2日程の問題を総合して、共通テストはセンター試験と比べてどこが変わったのでしょうか。

読ませる量が増え、読解力を問われるようになりました。「時間が足りなかった」という受験生も多くいました。

教科で顕著に変わったのが英語です。TOEICなど外部試験の問題に近くなったといわれていますが、読ませる量が増えました。発音やアクセント、語句整序が出題されなくなったという形式的な変化もありますが、多くの英文を読ませて解いていく、問題に沿って作業しながら解いていくものが多くなり、情報の整理がうまくできないと解けない問題になりました。

数学はセンター試験の形を変えたいという意図が伝わってきました。PISA(OECDの学力到達度調査)のように、数学の活用力を見たいのだと思います。ただ、試行調査に近い問題だったと思う半面、計算しなくても問題文から連想して解ける問題がありました。これまでのセンター試験では、計算させる問題が多かったのですが、今回は単元の基礎を理解していれば計算のプロセスを問わずに解けるものもありました。

国語は試行調査では実用的な文章を出していましたが、実際にはオーソドックスな問題でした。教科・科目にもよりますが、全般に試行調査の時の問題に比べると、センター試験の問題に近くなったといえます。

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