国語のチカラ ~「読み、書き、表現」アップの鉄則~

国語の読解問題 素材文に印をつける際のポイントは?

2021.02.18

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南雲 ゆりか
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国語の読解問題を解くときに、素材文に線を引いたり、丸で囲ったりと、たくさんの印をつけながら解くお子さんもいれば、何も書き込まないお子さんもいます。書き込みが多い方が熱心に取り組んでいるように見えますが、国語が得意な受験生はポイントにぴたりと印をつけるだけで、無駄な書き込みはしないものです。

今回は、「印つけ」についてお話ししたいと思います。

「精読のための印つけ」はテストには向かない

国語の授業では、文章を丁寧に読んで理解するための手段として印をつける指導をします。小学生はとかく素材文をきちんと読まずに、フィーリングで読解問題を解いてしまいがちだからです。

たとえば、「気持ちが書かれているところに印をつける」という課題を与えれば、漫然と読んでいたのでは見落としてしまう心情に気付くことができます。また、上手に印をつけることで、文章を視覚的にわかりやすく整理できる場合もあります

ところが、このような印つけをテストのときにもやろうとすると、それだけで多くの時間を費やしてしまいます。なかには、接続語をいちいち丸で囲んだり、意味もなく大量の線を引いたりする子もいます。印をつけることが目的になってしまい、書き込むことで満足してしまっているようにも見受けられます。

テストのときは、効率よく正確に解答するための印つけだけでよく、精読のために行う印つけとは分けて考えた方がよいでしょう

精読のための印つけ

単元や指導目標によって印つけの指示の仕方も変わってきますが、説明文・論説文では、要点や結論をはっきりさせるために次のような箇所に印つけをします。

まず、「話題を提起する問いかけの文」と、「このように」「こうして」など、結論をまとめるときによく使われる言葉です。そのほか、「~べきである」「~が大切だ」などの主張を示す言葉、「しかし」「つまり」など大切な内容を述べる前によく使われる接続語、「文化とは、~である」というような定義づけの部分も印つけの対象となります。何度も繰り返される語句はキーワードであることが多いので、それらに印をつける指導も行われます。

物語文では「心情読み取り」が眼目となりますから、「気持ちを表す言葉」「気持ちの読み取れる表情や行動」などに印をつける学習をします。そして、その心情が起きるきっかけとなるできごとなどにもチェックを入れるのが一般的です。

読むコツがわかってくれば、こうした作業をいちいちしなくても、内容が把握できるようになります。ですから、お子さんが文章を理解できている場合は、「どうして印をつけないの?」などと、とがめないようにしてください。

テストの問題を解くための印つけ

テストで素材文を一読するときには、印つけはしなくてよいでしょう。スピードが落ちます。ただし、重要な箇所を見つけたら、後から探しやすいように目印をつけておくなどしても構いません。☆印や〈 〉など、さっと書けて目立つものがよいでしょう

テスト問題への印つけは、解くときにこそ行いましょう。答えを確実に探し出し、正確にアウトプットするためです。

文中から答えを探し出したら、そこに〈 〉などを書き込みます。選択肢問題なら印をつけた箇所と対照させながら正解を選びます。問題を見てください。

選択肢を見る前に傍線部の前後を読み返して、久助君の気持ちがわかるところなどに〈 〉をつけます。「ものたりない気持ちから、兵太郎君をからかっておこらせ、自分に向かってくるようにした」ことが確認できますね。それと同じ内容の「ウ」が正解です。

記述問題では、答えのポイントになるところに印をつけ、それを見ながら解答を書いていけば素材文の内容から逸脱することなく、手際よく解答できます。

南雲さんコラム問題(差し替え)

テストの問題用紙を見ると、よい解き方ができているかどうかがわかるものです。お子さんの答案用紙ばかりではなく、ぜひ問題用紙もチェックしてみてください。

国語の読解問題を解くための「印つけ」のポイント
南雲さんコラム解答

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