エデュアお悩み相談室

家庭学習を続けてきた息子 低学年から塾に入れるべき?

2021.03.03

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小川 大介
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  • 子どもが論理的に思考できるようになるのは小4くらいから
  • 低学年までの脳は遊びや何かに熱中する体験で育つ
  • 学習の土台を大切にすれば、最下位クラスで固定されることはない

《質問者》保育園のころから市販のドリルで家庭学習の習慣をつけてきました。小3後半から通塾しようと、大手進学塾の入塾テストを受けたところ最下位のクラス。家庭学習だけではどんどん差が開くと思う一方で、入塾しても最下位クラスだと上位に追いつくのは大変で、子どもも「自分はできない」と思い込んでしまうといった話を聞くと八方塞ふさがりになります。(東京都 小2男子の母)

今号の回答者は「小川大介さん」

《回答》考える楽しみを体感させて
まさに東京都内ならではのお悩みですね。小1や小2から塾通いする子も珍しくない今の都心部では、低学年から親も子も塾の話題にさらされ、ご相談者のように、まだ2年生だというのに目先の成績に過敏になる現象が目立ってきました。先に結論を言いますと、ご相談者は心配しなくて大丈夫です。今回受けた入塾テストの成績がお子さんの学力、能力、可能性を表すわけではないからです。

今の中学受験は、標準的な学習カリキュラムが小4からの3年間で構成されています。なぜ小4からかといえば、子どもたちが論理的に思考できるようになるのは一般的にその時期だからです。様々な知識に触れながら「なぜ?」と考え、原因と結果の関係に納得し、規則性を見つけ、法則の理解のもとに問題を解いていく中学受験の学習は、子どもの発育を無視しては成り立ちません。

一方、未就学から低学年にかけての子どもの脳と心は、大いに遊び、体験し、興味を引かれたものに熱中することで育っていきます。その上で、日常的に数遊びや計算練習で数の感覚を養い、読み聞かせや読書、大人との会話で言葉を取り入れることで、学力は伸びていきます。テキスト学習やドリル学習は補助的な位置づけなのですね。

さて、ご相談者のお子さんは学習習慣OK、学校の学習も良好ですから学力の土台は大丈夫。ただ、親御さんの考え方は修正が必要です。これまで「答えを出させること」を追い求めてきましたよね? その結果お子さんは、自分なりに考えてみるという楽しみを味わいそびれているようです。先々、塾の成績を上げるためにいま大切なことは、数、言葉、知識に興味を持たせてあげること、自分なりにあれこれ考えて解けた時、分かった時の「やった!」という興奮を体感させてあげることです。テストの技術やスピードアップなどは4年生以降でなんとでもなります。学習の土台を大切にすれば、最下位クラスで固定されることもありません。予定通り入塾は小3後半でいいでしょう。周りの情報に振り回されず、今のお子さん自身を見つめてあげてくださいね。

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