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本邦初「就職偏差値が上がった大学」ランキング 規模別上位100大学 1位は立教大、理工系大学が躍進

2021.03.09

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井沢 秀
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大学に対する評価は時代とともに変わる。企業がどの大学をターゲットとして採用活動を行い、どんな学生を採用しているのかも、外部からの評価の一つと言える。企業からの評価がどう変わったかを見るために、大学通信が算出した「大学の就職偏差値」を用いて、2020年と2010年を比較することにより、この10年間で就職力が上がった大学を調べた。本邦初の試みである。大学通信の井沢秀・情報調査・編集部部長が解説する。

中規模大トップは創価大、昭和女子大が2位に躍進

次に、主要企業の就職者が100人以上200人未満の大学を見てみよう。

1位は創価大。公務員や教員になる学生も多いが、13年に看護学部、14年に国際教養学部を開設、15年に工学部を理工学部に改組して共生創造理工学科と情報システム工学科の2学科体制にしたことも貢献している。10年はいずれもゼロだった日本IBMが11人、NEC、富士通が各6人に増加し、1人だったアクセンチュア、パナソニックは各10人になっている。

2位は昭和女子大。07年に坂東眞理子氏が学長(現在は理事長)に就任して以来、グローバルビジネス学部を設置し、大学の敷地内に米国テンプル大のジャパンキャンパスが移転し国際交流を進めるなど、大きく様変わりした。卒業生1000人以上の女子大の中で、実就職率(就職者数÷〈卒業者数-大学院進学者数〉×100で算出)が10年連続でトップとなり、大学の就職偏差値も上がっている。就職者が増えている企業は、10年はいずれもゼロだったトランス・コスモス16人、リクルートグループ5人、4人増の全日本空輸7人など。

3位の成城大は、日本航空8人(7人増)、りそなグループと大塚商会が各7人(各4人増)などとなっている。

10年前に比べて就職者数の増加率が高いのは、名古屋外国語大(2.6倍)、武蔵野大(2.4倍)、長岡技術科学大(2.0倍)、国学院大(2.0倍)など。

最後に、主要企業の就職者30人以上100人未満の大学を見てみよう。

1位の中村学園大(福岡市)は、栄養科学部、教育学部、流通科学部の3学部で構成し、栄養士や小学校・幼稚園教員になる学生が多いほか、主要企業への就職者が増えている。10年はいずれもゼロだった日本郵便と福岡銀行が各5人に、青山商事が3人に増えている。

2位の神戸女子大は、ジャヴァグループ4人(3人増)、日本生命保険と日本郵便は10年のゼロから各3人に増えている。

3位の産業能率大は、青山商事7人(5人増)、キヤノンシステムアンドサポート4人(3人増)、ニトリと日本生命保険は10年のゼロから各3人になるなど、主要企業の就職者数は10年前の11人から51人に増えている。

(大学の就職偏差値の算出方法)

2020年と2010年の就職偏差値を比較し、数値が上昇した大学を2020年の主要企業就職者数をもとに三つのグループに分けて掲載した。
就職偏差値は、駿台予備学校の大学入試難易度と主要企業への就職者数から企業入社難易度を求め、その企業入社難易度をもとに算出した。企業入社難易度の算出は、大学の平均難易度×その大学からの就職者数を企業ごとに合計し、その企業の就職者数の合計で割り算した。同様に、企業入社難易度と大学からの就職者数を加重平均し、各大学の就職偏差値とした。同じ値で順位が異なるのは、小数点第2位以下の違いによる。
ただし、以下の条件の大学は掲載していない。2020年または2010年に主要企業への就職者判明数が9人以下の大学。2010年の回答に大学院修了者を含まず、2020年に含んだ人数で回答した大学。2020年の主要企業への就職者数が2010年に比べ1割以上減っている大学。
就職者数は、各大学へのアンケート調査と企業からのデータを使用した。未回答の大学は掲載していない。また、一部の大学は大学院修了者の人数を含んでいる。2020年の慶應義塾大は就職者3人以上の企業のみ公表。
主要企業(2020年は419社、2010年は405社)は、日経平均株価指数の採用銘柄に加え、会社規模や知名度、大学生の人気企業ランキングなどを参考に大学通信が選定した。 大学入試の難易度は、駿台予備学校・共通テスト模試(2010年は全国マーク模試)の合格可能性80%を使用した。全データから、2部・夜間主コース、医学部医学科、歯学部歯学科、私立大共通テスト利用入試を除いた難易度の平均を学部平均難易度とし、その平均値を各大学の平均難易度とした。ただし、共通テスト利用入試のみの私立大は共通テスト利用入試のデータを使用した。

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