大学入学共通テスト 傾向と対策

相次ぐ「見直し」にコロナ禍も 共通テスト本番はどうだった?

2021.03.12

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上野 創
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英語の民間試験活用や、国語と数学の記述式問題が見送られたうえに、コロナ禍の混乱も加わって迎えた初めての大学入学共通テスト。試行調査(プレテスト)の正答率の低さや、大学入試センター試験との違いが注目されましたが、本番の平均点は全体として「昨年並み」でした。受験シーズンの最終盤に経緯と結果を振り返ります。(写真は、東京大で1月30日に実施された共通テスト第2日程)

5万人の出願者が受験せず コロナも影響か

共通テストは、新型コロナウイルス感染の「第3波」が収まらない中、1月16、17日の第1日程と、1月30、31日の第2日程、2月13、14日の特例追試験が実施されました。

受験者数は、計約48万4千人。うち第2日程の受験者はわずかに約2千人で、ほとんどが第1日程を受験しました。第2日程だと、各大学の個別試験の準備期間が短くなることから、第1日程を選んだ人が多かったとみられます。

受験者が50万人を切ったのは1994年のセンター試験以来。18歳人口の減少が大きな要因です。ただ、出願者に占める実際に受験した人の割合は、過去最低の90.45%。受けなかった人が5万人もいました。その理由について、大学入試センターは朝日新聞の取材に対し、「コロナ禍の入試となり、総合型選抜や学校推薦型選抜などで先に進学先が決定した出願者が、受験を控えたため」と答えています。

当初は下がるという見方もあった平均点

センター試験から変わった点としては、多くの教科で問題文の分量の増加や、身近な話題や場面と結びついた設定、文字だけでなく図や表など複数の材料から考えさせる出題があったことが挙げられます。

こうした変化を見て、第1日程の終了直後は、予備校関係者や高校の先生から「受験生は戸惑ったかもしれない。平均点は下がるかも」という意見が多く聞かれました。ただ、教科・科目によって違いはあるものの、平均点はおおむね前年並みでした。

河合塾の富沢弘和・教育情報部長は第1日程の試験直後、「極端に難しくなったということはないようだ。上位と下位はかなり分かれるかとも思ったが、生徒の自己採点結果を見ても、多くの科目は普通の山なりの分布になっている」と話していました。

理由として、「入試センターが、事前に示していた方針通りの出題をし、受験生もきちっと対策をしてきたということだろう。試行調査の問題はかなり手ごわいと感じたし、実際に得点できない生徒が多かったが、その結果も参考に入試センター側が修正し、相当に考え抜いて問題を用意したのだと思う」と語りました。

ただ、一部の科目で平均点の差が大きかった公民と理科②では、得点調整が行われました。

※受験者数・平均点の詳細は、大学入試センターが公表した実施結果の概要をご覧ください。

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