コロナでどうなる大学入試

学部選びに変化? 異例続きだった大学入試を駿台・石原さんが振り返る

2021.03.19

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増谷 文生
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国公立大学の一般選抜2次試験も終了し、今年度の大学入試シーズンも終わりに近づいてきました。コロナ禍によって、ぎりぎりまで変更が相次ぐなど異例続きだった今年度の入試について、駿台教育研究所の石原賢一・進学情報事業部長に総括してもらいました。(写真は、大阪大の個別試験当日に、検温や手の消毒をして試験場に向かう受験生たち=2021年2月25日朝、大阪府豊中市、金居達朗撮影)

石原賢一

話を聞いた人

石原賢一さん

駿台教育研究所進学情報事業部長

(いしはら・けんいち)駿台予備学校に入職し、学生指導、高校営業、カリキュラム編成を担当後、神戸校校舎長を経て2017年から現職。

コロナ禍、受験生は情報不足に

コロナ禍は、受験生の大学選びにどのような影響を与えたのでしょうか。

まず、コロナ禍のために、例年なら受験生が大学選びの参考にしていた様々な行事が様変わりし、大きな影響を与えました。

たとえば、大手予備校は、模擬試験を例年通りに行うことができませんでした。このため受験生は、自分に今どのくらいの力がついていて、志望校に合格する可能性がどのくらいあるのか、といった情報が不足したまま入試に突入することになりました。

また、オープンキャンパスについても、都市部の大学の多くは、大学に高校生や保護者を集めて実施することを断念しました。代わりに、大学のホームページに動画や資料を載せ、大学での学びやキャンパスの様子を紹介してアピールしましたが、十分な情報を手に入れられなかった受験生も多かったと思われます。

オンラインでも大学や入試のことがわかるように、工夫されていたのではないですか。

通常のオープンキャンパスでは、入試の方式や出題傾向などについて、会場で教職員が丁寧に教えてくれますし、わからないところがあれば質問もできます。今回、オンラインで同様のやりとりができるようにした大学もありましたが、対面と同じように理解できた人ばかりではないでしょう。

2020年度(21年度入試)は大学入学共通テストの導入など、入試改革がスタートしたため、それに合わせて一般選抜の個別試験の内容を変更した大学が、私立大学を中心にたくさんありました。受験生は「共通テストを利用する」「記述式問題を導入する」といった大まかな変更の情報はつかんでいたでしょう。

しかし、ネットだけではどのような問題が出るのかイメージしづらいうえ、模試や予備校の授業などで十分に情報の不足を補うこともできず、変更があった大学は敬遠される傾向が見られました。早稲田大の志願者は昨年より12%、青山学院大は31%も減りました。

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