学習と健康・成長

ダンス教育、学校では何を習っている? 目標は? ブームにつながった必修化

2021.03.25

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夏野 かおる
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2012年より中学校体育では男女ともダンスが必修化。小学校の指導要領にも「表現運動」としてダンスが組み込まれ、子どもは実に9年間通してダンスを学ぶことになります。一方で保護者からするとダンスは馴染みが薄く、不明なことも多いのでは。学校でダンスが必修化された理由や授業内容、指導上の課題、習い事の必要性など、教員向けにダンス研修を行う一般社団法人ダンス教育振興連盟JDACの久岡和也さんに聞きました。

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話を聞いた人

久岡 和也さん

一般社団法人 ダンス教育振興連盟JDAC 代表理事

(ひさおか・かずや)1979年生まれ。関西大学卒。2011年にJDAC設立。全国で開催しているダンス指導者養成研修や兵庫教育大学をはじめとした教育機関で講義、プログラム作成等に携わる。教育・健康・スポーツ・文化をキーワードに、「ダンスで社会貢献」を果たすべく活動している。

全身運動を「楽しく」

――ブレイクダンスが2024年のパリ五輪の正式競技になり、日本でもプロダンスリーグ「D.LEAGUE(Dリーグ)」が開幕しました。なぜ今、競技としてのダンスが盛り上がっているのでしょうか。

要因は2つ考えられます。1つは、やはり2012年に中学校保健体育の単元としてダンスが必修化したこと。もう1つは、SNSの台頭です。

必修化により、ダンスに興味を持つ層がぐんと厚くなりました。そこへSNS時代が訪れ、人気の曲で「踊ってみた」シリーズなどダンス動画が脚光を浴びるようになった。手軽に自分を表現できる手段としての人気が高まり、相乗効果で競技シーンも盛り上がってきたのではないでしょうか。

――運動としてのダンスが優れているポイントは。

有酸素運動になる、バランスよく筋肉がつく、楽しんで運動できるという3点に大別されます。

ダンスは全身運動です。激しさの程度はジャンルによりますが、音楽に合わせてリズミカルに踊っていると息が上がり、よい有酸素運動になります。

加えて、ダンスでは日常で使わない筋肉が鍛えられます。たとえば、ヒップホップダンスなどは、いわば連続でスクワットしているようなもの。下半身の筋肉をかなり使うので、慣れていないときついはずです。体幹も求められるので、姿勢がよくなったり、筋肉のバランスが整ったりする効果が考えられます。

しかも、ダンスはこれらの運動を「楽しく」続けられる。たとえばランニングや筋トレは、単調に感じてモチベーションが持続しづらい方もいるでしょう。一方、好きな音楽でマイペースに取り組めるダンスなら、身体能力が高くない方でも楽しんで取り組みやすいんです。

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JDAC代表理事の久岡和也さん

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