エデュアお悩み相談室

中学受験に向け塾通い、納得させるには? 「早いほどいい」は成功した人の意見、冷静に

2021.03.31

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善本久子
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  • 中学受験のメリットとデメリットを冷静に見極めて
  • 無理に受験させると入学後に苦労する
  • 目標とする学校ができるとやる気が増す

《質問者》中学受験するなら早く決めなければ間に合わないので、とりあえず塾通いを始めるつもりです。周りに受験する子は少なく、息子は周りに影響されやすいタイプ。現在四つの習い事をしていますが、遊ぶ時間が少ないと不満を言うようになりました。目の前のことしか見えていない子をどう納得させればよいでしょうか。(東京都 小3男子の保護者)

今回の回答者は「善本久子さん」

《回答》自分で道を探せる子に育てよう

中学受験に乗り気でない子をどうその気にさせるか、多くの親御さんの悩みですよね。私はまず冷静に中学受験のメリット・デメリットをお子さんの様子から見極めることをお勧めします。早いほどいい、とあおる声は多いですが、ほとんどの場合、それは成功体験による意見です。実際には、中学受験では第1希望に合格する子の方がずっと少なく、挫折も涙もあります。不合格の時のメンタルサポートが親の一番難しい役割とも言えます。

では中学受験のメリットは何かというと、中学校の学習環境はもちろんですが、チャレンジ精神や、まず目の前のことに努力する生活習慣を得ることだと言えます。私は中高一貫校側の人間ですが、保護者の意思だけで無理に受験させると、入学後もモチベーションが乏しく本人が苦労するケースが多いように思います。数多くの習い事も本人が本当にやりたいことでしょうか? まず本人の意思を尊重する姿勢を示して自己肯定感を高めながら、焦らず学びへの興味関心をじっくり育ててはどうですか? 家族の会話の中で科学や社会への疑問を投げかけたり、意識してテレビ番組や本を選んだり。

その上で、目標とする学校ができると本人のやる気も増しますので、中学校を知る機会を積極的に設けましょう。コロナ禍でその機会が減っていますが、私の学校でもオンライン説明会やバーチャル校舎見学など、工夫しています。本人が行きたいと思える学校を見つける手助けをするのが一番です。

発達段階に応じて、とよく言いますが、伸びる時期には個人差があります。都立高校も日比谷をはじめ素晴らしい成果を上げている学校が数多くありますし、周囲の受験が少ないなら高校受験でも遅くないのではないでしょうか。先回りして親が道を決めるのではなく、自分で行きたい道を探せる子に育てるのが、長い目で見れば本人のためだと思います。

教育や育児、受験のお悩みに、善本さんら子どもの学びや成長に詳しい専門家が交代でお答えします。お悩みを募集しています。子どもの年齢や学年、お住まいの都道府県名、具体的な相談内容をメール(エデュア編集部edua-mail@asahi.com)でお送りください。掲載は匿名です。

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