「主体性」を引き出すノート作り

ノート作りを楽しんで主体性を育もう 石田勝紀さんが勧める「Gノート」とは?

2021.04.07

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葉山 梢
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最近、「これからの時代は主体性が大事」とよく聞きます。子どもにとって身近なノートを使って、主体的に学びに向かう姿勢を引き出すことはできるのでしょうか。教育評論家の石田勝紀さんに聞きました。

石田勝紀

話を聞いた人

石田勝紀さん

教育評論家

いしだ・かつのり/1968年生まれ。(一社)教育デザインラボ代表理事。20歳で起業し学習塾を創業。これまで5万人以上の生徒を指導。現在はMama Café、執筆、講演活動を精力的に行なっている。「東洋経済オンライン」連載(累計1億PV)、「子どもの自己肯定感を高める10の魔法のことば」(集英社)他、メディアにも多数出演。

図式化と色使いで楽しく

子どもは自分にとってメリットがあれば動きます。時間の概念が未熟なうちは「将来役に立つ」といった未来の話ではなく、目の前の状況が楽しいということが子どもにとってのメリットになります。

普段のノート作りが楽しくなれば、自ら学ぶ意欲が高まります。そのために、私が提案しているのが「Gノート」=写真=です。Gはグラフィックの頭文字で、図式化すること。ポイントは①丸や四角、矢印などを使ってフローチャートのように図式化する②重要だと思うところは色を使う――の二つです。図式化するとロジカルに考える力がつくし、色を使うと華やかで楽しく、前向きな気持ちになれます。うちの子どもが小学生のとき、社会の授業で試しにやらせてみたところ「圧倒的に楽しい」と話していました。楽しいからやりたいと思い、主体性が生まれるのです。中高生なら試験前のまとめでやってみるといいのではないでしょうか。

主体性を引き出すノート作り

Gノートには特に女の子がはまります。カラフルにしたりイラストを描いたり。やり過ぎることを懸念する向きもあるでしょうが、前向きな気持ちでやるのなら、私はアリだと思います。そのうち自分で加減するようになるでしょう。

受験などの目標ができれば、楽しくない勉強にも主体的に取り組めるようになるものです。しかし、小学生くらいのうちはまだ、多くの子には目標がありません。保護者や周囲の大人に言われて作った目標は、本当の目標にはなりません。自然と目標ができる時期が来るまでは、目先のノート作りの楽しさを追求してみるといいのではないでしょうか。

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