いまこそ、医学部

「最後まで粘り強く」「根拠の無い自信が大切」… 医学部合格者の声(学校推薦型選抜編)

2021.04.07

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庄村 敦子
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山下 知子
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新型コロナウイルスの感染拡大で学校が休校になるなど、困難な中での受験となった2021年度医学部入試。その中で合格通知をつかんだ、合格者たちの声をお届けします。

島田遥加さん 大阪教育大付属平野高→大阪市立大医学部

島田遥加さん

小学3年の時、胃腸炎で入院したことがあります。夜中の2時ぐらいにあまりの痛みに目が覚め、救急車で搬送されました。経験のない痛みと苦しみ。自分の体の中で何が起きているか分からない恐怖がありました。そんな時、担当の医師が毎日声をかけてくれ、丁寧に説明してくれました。それが安心感につながりました。この経験から、患者の心に寄り添える医師を目指すようになりました。

新型コロナウイルスによる休校もあり、大変な1年でした。学校は動画配信などをしてくれましたが、それでも生活リズムは変わってしまいます。年度当初は、春休みの延長線上のような日々で気持ちもふわふわし、思うように勉強のリズムが作れず、受験学年という自覚がないままスタートを切ってしまいました。ただ、コロナ禍で、医師はその専門性から人々の生活に密接に関われる職業だと改めて感じました。病床不足や医療崩壊のニュースを聞き、将来の自分にできることは何かを考え、より使命感にかられました。

大阪市立大へは学校推薦型選抜で入学しました。定期試験や授業はきっちりやる性格だったので、学校推薦型選抜が利用できるなら利用したいと思っていました。学校の成績と共通テスト、面接、小論文が課されました。小論文では、大学のオープンキャンパスに行った時のトリアージ体験に引きつけて、自分の考えを書きました。こうした「経験」「体験」を自分の引き出しに多く入れておくことは大事だと思います。また、日頃から医療関係のニュースに目配りしていないといけません。

大阪市立大は手技が早くから学べ、1年生から臨床実習もあります。早く現場を知り、医師への道を歩み始めたいです。

田中朋樹さん 青雲高(長崎)→長崎大医学部

田中朋樹さん

幼いころに頭を切る大けがをしました。治療した医師の姿に感銘を受け、医師という職業に憧れを抱きました。長崎県南島原市と佐世保市に住み、地域間での医療態勢の差を実感したことも影響しています。住んでいる地域に関係なく、すべての人が最高の医療を受けられるようにし、長崎県の地域医療が、日本の地域医療の手本となるよう、尽力する医師になりたいです。

そのためには、まず確かな技術や知識を身につけ、地域の方々とのコミュニケーションを大切にすることが重要だと考えています。地域の方々と緊密な関係を築き、生活状況を把握し、治療を行うだけではなく、患者さんが気がねなく訪れられる医師になりたいですね。また、学校や自治体などと連携し、地域全体の健康増進を担っていきたいです。

コロナ禍で様々なニュースを耳にして、医師という職業の魅力を再発見できました。感染する恐れがあるにもかかわらず、患者さんに尽くす医師の姿から、医師という職業の一番の目的が「人の命を救う」ことだと改めて感じました。また、医療従事者への誹謗(ひ・ぼう)中傷や差別があったことも知り、厳しい道への覚悟も必要だと感じています。今後も、新型コロナウイルスのような未知の病気の出現が予想されます。すべての医師が未知なるものへの探求心や常に高みを目指す向上心を忘れてはならないと思っています。

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