いまこそ、医学部

国公立大医学部合格者ランキングは「私立優勢」「西高東低」

2021.04.08

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EduA編集部
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医学部受験に強いのは、どんな高校でしょうか。東大や京大の合格者ランキングと比べて、どんな違いがあるのでしょうか。長年、全国の高校に大学合格者の調査を行っている大学通信の安田賢治さんに聞きました。

安田 賢治

話を聞いた人

安田 賢治さん

大学通信常務取締役

現在、同社の出版編集とマスコミへの情報提供の責任者。小中高入試から、高校の大学合格実績、大学生の就職まで、情報提供や記事の執筆を行う。講演も多数。大正大学で講師を務める。著書に『中学受験のひみつ』(朝日出版社)、『笑うに笑えない大学の惨状』『教育費破産』(ともに祥伝社新書)がある。

上位10校は私立の中高一貫校

グラフは、2020年度入試の国公立大医学部医学科合格者数を出身高校別にランキングしたものです。上位10校はすべて私立の中高一貫校で、しかも愛知県以西の高校です。近畿地方だけでなく九州や四国の高校も名を連ねており、「西高東低」が医学部合格者ランキングの特徴です。

トップ3のうち、東海(愛知)と灘(兵庫)は男子校、洛南(京都)は共学校。いずれもランキングの常連校で、中学受験の段階で医学部を志望して入学する生徒も少なくないようです。最近では、4位の女子校、四天王寺(大阪)が伸びており、医学部受験に強い女子校としての評価を固めつつあります(記事はこちら)。トップ10には入っていませんが、共学校の昭和薬科大附(沖縄)や西大和学園(奈良)も合格者数を伸ばしています。

首都圏に比べ近畿圏や九州などでは、難関大学合格実績で公立高校が依然として存在感を示しており、こうした地域であえて私立中高一貫校に子どもを入れる保護者には、初めから医学部に進学させたいと考える人も少なくないようです。企業立地の東京一極化が進み、同じ理系の理学部や工学部を卒業しても地方では就職先が限られるため、できるなら医師にさせたいと思うのでしょう。

理系研究者を目指す生徒にとっても、医学部が選択肢に入ってきています。iPS細胞の研究でノーベル医学生理学賞を受賞した山中伸弥・京都大教授の影響で、臨床医だけでなく、研究医を志す受験生も増えてきているのではないでしょうか。

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