一色清の「このニュースって何?」

消費税込みの総額表示が義務に → ユニクロの値下げ率を計算してみよう

2021.04.09

author
一色 清
Main Image

日々のニュースの中に「学び」のきっかけがあります。新聞を読みながら、テレビを見ながら、食卓やリビングでどう話しかけたら、わが子の知的好奇心にスイッチが入るでしょうか。ジャーナリストの一色清さんが毎週、保護者にヒントを教えます。(写真は、従来の税別価格を税込み価格に変えて値下げしたユニクロの店内表示)

割合の計算は元の金額がポイント

そこでユニクロですが、ユニクロはなぜ値下げしたのでしょう。ユニクロの商品の値段で多いのは、「1990円」とか「2990円」とか、2000円や3000円を少しだけ切る設定です。1990円と2000円とでは10円しか違わないのに、消費者は1000円台だとずいぶん安いという印象を持つためです。本体価格1990円の商品の総額表示は2189円です。これをそのまま表示すると、ずいぶん高くなった印象がありますよね。そこでユニクロは表示価格を変えないことにして、本体価格の値下げに踏み切ったというわけです。

でも、ここで疑問を持つ人がいそうです。新聞の見出しでは「9%値下げ」と書いてありました。消費税10%分を値下げするのに、なぜ9%なのかと。

これは、計算してみるとわかります。2189円の商品を1990円にすると、199円の値下げ額になります。元の値段に対する値下げ額の割合は、199円÷2189円=0.0909……となり、約9%です。だから、「9%値下げ」となるわけです。

では、値下げ後の税込み1990円の本体価格はいくらでしょうか。本体価格の1.1倍が1990円ということですから、1990円÷1.1=1809.09……円の約1809円が本体価格になります。この場合も税込み価格から9%安くなったのが本体価格になっています。

割合の計算は、どの金額を元にするかがポイントです。もっと数字を単純にすると、100円のものを110円にすると10%の値上げ、110円のものを100円にすると約9%の値下げとなります。100円に対する10円と、110円に対する10円の違いです。割合の計算は意外と間違えやすいので、要注意です。

新着記事