「主体性」を引き出すノート作り

大学入試にも「主体性」 一般選抜で広がる評価の動き

2021.04.15

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山下 知子
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「主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度(以下、主体性等)」を評価する動きは、大学入試の一般選抜にも広がっている。昨夏、その狙いで開発された、高校生の校内外活動の情報を電子化し、出願大学に提供することを可能とするシステム「ジャパンeポートフォリオ(JeP)」の運用が停止したが、「主体性等評価」導入の動きが弱まることはなさそうだ。

JePは運用停止 主体性等評価は存続

この3月に長男が東京都内の高校を卒業した男性(54)は、JePの運用停止を知り、「大学入試から『主体性等評価』がなくなったと思った」と言う。長男は毎週金曜日、高校で自分のスマートフォンのアプリを使い、学習や生徒会の活動を記録していたが、入試で使うことはなかったという。

「主体性等評価」は面接や調査書、志願理由書、ポートフォリオなどで評価される。このうちポートフォリオとは生徒が日々の学習や活動を自ら記録して蓄積したもので、電子化したものは「eポートフォリオ」と呼ばれる。一般選抜の評価でeポートフォリオを活用しやすくするため、文部科学省が大学などに委託して開発したのがJePだ。中央教育審議会が2014年の答申で、学力の3要素(「知識・技能」「思考力・判断力・表現力」「主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度」)を、大学入試で評価するよう求めたことがきっかけになった。

生徒はJePのポータルサイトや、JePとデータ連携できるClassi(クラッシー)、スタディサプリといった民間のアプリを使い、学習や部活動などの記録を入力する。大学側は生徒から示されたIDなどを使ってデータを取り出す。

JePは利用する大学が少なく、運営する法人が債務超過に陥っていたことから、文科省は事業の継続が困難と判断し、昨夏にシステムの運営許可を取り消した。今後については検討中というが、担当者は「主体性等評価を支援するシステムの運用が停止しただけ。評価そのものがなくなったわけではありません」と話す。

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