一色清の「このニュースって何?」

こども庁創設の動き → コロナがあぶりだした2大問題を考えよう

2021.04.16

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一色 清
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日々のニュースの中に「学び」のきっかけがあります。新聞を読みながら、テレビを見ながら、食卓やリビングでどう話しかけたら、わが子の知的好奇心にスイッチが入るでしょうか。ジャーナリストの一色清さんが毎週、保護者にヒントを教えます。(写真は、自民党「こども・若者」輝く未来創造本部の初会合であいさつする本部長の二階俊博幹事長=4月13日、自民党本部)

菅首相が自民党に検討を指示

「こども庁」という聞きなれない言葉をニュースで見聞きするようになりました。4月に入って菅義偉首相が、子どもに関連する諸課題に一元的に取り組むこども庁を創設する検討に入るよう自民党に指示しました。こども庁の創設に向け、13日には自民党で「『こども・若者』輝く未来創造本部」の初会合が開かれました。突然浮上し、急いで検討に入った感じがあります。なぜ今、こども庁なのでしょうか。

その前に「庁」の説明をします。国の役所のことを省庁と表現します。役所には省と庁があるからです(ほかに内閣府という府があります)。省は内閣の下に置かれた行政事務をつかさどる機関で、財務省、経済産業省など11あります。トップは大臣という名称で、一般的に政治家が務めます。庁はとりあつかうテーマや範囲が省の中の一部局とするには広すぎるため、多くは内閣府や省の外局として独立性を持たせた役所です(復興庁は外局ではなく、省と同格)。トップは長官という名称が一般的で、官僚が務めることが多くなっています。庁のつく国の役所は金融庁やスポーツ庁など20あります。菅政権ではデジタル庁もつくろうとしています。

「なぜ今?」に入りましょう。政治にくわしい人からは「自民党の選挙対策」という冷めた声が聞こえてきます。衆議院議員の任期は今年10月で終わりますので、総選挙(衆議院議員選挙)はそれまでに確実にあります。新型コロナウイルスへの対応で批判を受ける自民党は、今のままでは楽な選挙とはいえません。こども庁の創設を訴えることで、守りから攻めに転じることができるというのです。

選挙対策という見方が正しいかどうかは別として、今、新型コロナによって「子どもの問題」があぶりだされているのは間違いありません。大きな問題はふたつあります。少子化と教育格差です。

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