部活と勉強 両立するのか

今春、東大に現役合格 公立高の部活経験者3人の「文武両道」

2021.05.07

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中村 正史
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「文武両道」を掲げる公立の進学校では、3年まで部活動を続ける高校も少なくありません。昨年はコロナ禍の影響で一斉休校となり、部活動も授業もストップしましたが、そんな逆境を乗り越え今春、東大に現役合格した生徒たちは、どんな高校生活を送っていたのでしょうか。神奈川県立湘南高校、埼玉県立浦和高校、東京都立西高校で部活動に励んだ3人に聞きました。(写真は、今年の東大の入学式。感染防止のため家族の出席は認められず、学生だけが出席した=2021年4月12日、東京都千代田区、井手さゆり撮影)

コロナ休校で猛勉強、東大目指す

村山恵美さん(湘南高→理Ⅱ)

弓道部に所属。中学時代は陸上部の部長だったが、湘南高校入学時の総合オリエンテーションで部活動の動画を見て、弓道部のかっこよさにひかれた。同学年の部員は28人いて、全員が初心者だった。

自宅から学校まで自転車と電車で約1時間。部活動が夕方6時半ごろ終わり、当初は家に帰ってから1時間程度、授業の復習をするくらいだった。

湘南高校は2学期制で、前期が終わる1年の9月ごろ、弓道部の友人に誘われて、部活動後に学校の図書館で勉強して帰るようになった。2年になってこの習慣は途絶えたが、11月ごろに「勉強しないとやばい」と思い、通学経路の駅ビル内にできた図書館で夜8時の閉館まで勉強して帰るようになった。授業に集中して勉強するスタイルで、夜は10時半には寝ていた。

弓道部は例年、3年の6月のインターハイ(高校総体)県予選まで活動する。昨年は新型コロナウイルスで3月から休校になり、その前は定期テスト期間だったため、実質的に2年の2月中旬に部活動を終えた。

「休校期間はだれにも会えずにつらかった。3月は毎日10時間以上勉強し、4月に東大を受けようと決意しました」

湘南高校は学校行事も盛んで、集大成が9月の体育祭。衣装パートを担当し、夏休みはその準備で毎日、学校に行った。9月に入って「これでは勉強時間が足りない」と、朝5時に起きて7時には学校に着くようにし、始業前に2時間ほど勉強した。授業の後も学校で勉強し、帰宅後も勉強。睡眠6時間の生活を1カ月続けたところ、体が悲鳴をあげたため、元の生活リズムに戻した。

小学生の頃からお菓子に興味があり、食品を開発したいとずっと思っていた。大学受験で志望したのは農学部。3年冬の模試で東大理科Ⅱ類の結果はE判定だったが、「志望校を変えたら後悔する」と初志貫徹した。世の中の役に立つ食品を開発するのが夢だ。

3年間を振り返って、「湘南高校の生徒はみんな、いろんなことを一生懸命にします。高め合える仲間がいたから、部活動も学校行事も勉強も頑張れました」と話す。

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