サピックス広野先生の 知っトクなっトク中学受験

コロナ時代の学校選び 六つのポイントを徹底解説  いまの偏差値だけで限定しないで

2021.05.10

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広野 雅明
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情報過多の時代の中学受験。大手進学塾サピックスの広野雅明先生が保護者の方々に向け、情報を上手に利用するコツを解説します。

ネットの情報は精査して

昨年度はコロナ禍で、対面で実施する学校説明会や合同相談会もかなり中止となり、実施された会も完全予約制で定員がかなり少なめでした。各学校の情報を入手するのが困難だったご家庭も多かったと思います。

その分、各学校のWEBサイトはかなり充実し、写真や動画も多く掲載されるようになりましたので、以前よりもネット経由の情報はかなり増加しました。ただし、その学校のいいところはよくわかりますが、逆に不安に感じる点はなかなか解消されません。またネットにはたくさんの中学受験関係の記事が掲載され、ネットの掲示板や各種のブログ等にも多様な情報があります。在校生や受験生の保護者の本音がわかる貴重な情報も多々ありますが、あくまで執筆した個人の考えですので、同じことでも人により考え方はいろいろです。また、有名サイトでも怪しげな記事も少なからずあります。個々の情報リテラシーを高めて有用な情報を精査することと、お子様のことをよく知っているお通いの塾の先生などと直接相談してわが子の進路を誤らないようにするのも、保護者の大切な役割かと思います。

さて受験生を持つ保護者にとって、志望校選びはもっとも大事なことの一つです。これからのお子様の成長にとって、次の3年・6年・10年、あるいはそれ以上の期間を過ごす環境は非常に大切です。お子様の性格を考えながら慎重に選んでいきましょう。

コロナ時代の学校選び 六つのポイントを徹底解説

偏差値

志望校選びにあたり、まずは気になるのがお子様の偏差値です。ただし、偏差値はあくまでお子様の属する集団での相対的な位置です。それ以上のものでもそれ以下のものでもありません。テストのたびに大きく偏差値の変わるお子様もいますし、数カ月あるいは半年、1年のスパンの期間の過ごし方で大きく変わります。例えば4月のサピックスオープンの開成中学校の80%合格偏差値は67です(偏差値67のお子様の約80%が合格する)。本年度の受験生の入試結果から算出した数字がこの偏差値です。この合格したお子様方の過去の成績を振り返ってみますと、新6年生の3月では最小値が50.9、新5年生の3月では同41.6、新4年生の3月では同43.6となります。

もちろんお子様次第ですが、1年から3年の時間があると大きく成績を伸ばすお子様がいらっしゃることは毎年のことです。ただし、あくまでお子様が自分で問題を解く力を伸ばさなければいけないので焦りは禁物です。怪情報に踊らされずに着実に基礎を固めて、学校や塾での学びをお子様自身が消化できるようにすることがもっとも大切です。要は、偏差値はこれからの努力で大きく変動する可能性があること。ですから現時点での偏差値でお子様の可能性を限定しないことは非常に大切です。

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