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映画監督・上田慎一郎さん 滋賀県立長浜高校 「カメラを止めるな!」の原点は高校文化祭

2021.06.17

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中村 千晶
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映画「カメラを止めるな!」の大ヒットで知られる映画監督・上田慎一郎さん。中2からホームビデオカメラで映画を撮り始め、高校時代の経験がいまにつながっていると話します。

上田慎一郎

話を聞いた人

上田慎一郎さん

映画監督

うえだ・しんいちろう/1984年、滋賀県生まれ。滋賀県立長浜高校卒業後、アルバイトを転々としながら自主映画を撮り続ける。2009年に映画製作団体「PANPOKOPINA」を結成。監督作「カメラを止めるな!」(18年)は口コミを中心に爆発的な人気を呼び、動員数220万人を記録する大ヒットに。近作に「スペシャルアクターズ」(19年)ほか。妻・ふくだみゆきさんと共同監督・脚本を手がけた「100日間生きたワニ」が7月9日に公開予定。

中学時代から映画作りを始めたそうですね。

中2のころから放課後に友達と毎日、家にあった父親のハンディカムで映像を撮り始めたんです。小学生のころはJリーガーを目指していたサッカー少年でしたが、一転して映画作りに夢中になりました。当時好きだったハリウッド映画のまねをして、その日に「何を撮ろうか」と考えてビデオをまわし、日が暮れたら物語を終わらせる。当時はパソコンもなかったので、NGが出たらテープを巻き戻して上書きしていく方法で編集して、CDで音楽を入れて完成させていました。

写真/篠塚ようこ
写真/篠塚ようこ

高校では文化祭でも映画を披露しました。

長浜高校に入ったのは電車通学をしてみたかったからです。高校は家から電車で20分くらい。地元からちょっと離れた場所で、知らない人と出会ってみたかった。特に進学校ではなかったのですが、受験のときは中学の先生に「難しいぞ」と言われました。僕は中1までは学年で上から10番以内にいたんですけど、中2になってからはまったく勉強をしなくなって、いつも下から10番以内だった。中3の最後に追い込んで勉強して、なんとか入学しました。

高校では、毎年秋に文化祭があったのですが、僕の提案でクラスで映画を作ったんです。僕が脚本を書いて、キャスティングをして、みんなで完成させました。それまでは撮りたいものをただ撮っていただけだったので、「映画」と呼べるものを作ったのは、この高1のときの20分の短編映画が最初です。以来、高2で60分、高3では120分の長編を作りました。高3の作品では夏休みに2週間、山にこもって撮影をしたんです。内容はSF戦争映画。現代の高校生4人が戦争時代にタイムスリップして、生き延びられるか――!? というストーリー。このころからはパソコン(Mac)で編集をしていました。

高3のときに撮影、出演した映画のワンシーン(本人提供)
高3のときに撮影、出演した映画のワンシーン(本人提供)

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