一色清の「このニュースって何?」

G7サミット開かれる → 民主主義の先進7カ国を覚えよう

2021.06.18

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一色 清
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日々のニュースの中に「学び」のきっかけがあります。新聞を読みながら、テレビを見ながら、食卓やリビングでどう話しかけたら、わが子の知的好奇心にスイッチが入るでしょうか。ジャーナリストの一色清さんが毎週、保護者にヒントを教えます。(写真は、G7サミットで記念撮影をする菅義偉首相=後列左から2人目=ら各国首脳。前列左から2人目はバイデン米大統領、中央は議長のジョンソン英首相=2021年6月11日、英国・コーンウォール、代表撮影)

石油ショックがきっかけ、1975年に始まる

イギリスで開かれていた主要7カ国首脳会議(G7サミット)が6月13日、閉幕しました。毎年開かれるG7サミットは大きなニュースになります。世界の主要国がその時々の重要な課題を話し合って方向性を出すことで、世界に影響を与えるためです。今年は、自由や民主主義を押さえつけたり海洋進出を強引に進めたりする中国を警戒する宣言が注目されました。そんな大事な会議なので、「そもそもG7サミットって何?」という疑問に答えられるようにしておきたいと思います。

まず、G7サミットという名称です。G7のGはgroup(グループ)の頭文字のGです。七つの国のグループということです。サミットはsummit(頂上)のことです。それぞれの国の頂上、つまりトップにいる人が集まる会議という意味です。

七つの国は覚えておきましょう。アメリカ、日本、ドイツ、イギリス、フランス、イタリア、カナダです。いずれも先進国であり民主主義国です。かつては先進7カ国首脳会議と日本語で表されていましたが、ロシアが参加した時から「先進」ではなく「主要」という言葉で表されるのが一般的になりました。ロシアは先進国とはいいがたいが、主要な国には違いないということからです。中国は人口では世界で最も多く、経済規模ではアメリカに次いで2番目ですが、民主主義国ではないので入っていません。

サミットが始まったのは、1975年です。73年から74年にかけて石油ショックという経済危機がありました。産油国が石油の値段を大幅に上げたことで世界が不況に陥ったのです。それを受けて、アメリカ、日本、イギリス、フランス、西ドイツ、イタリアの6カ国の首脳が集まって対策を話し合ったのが最初です。この6カ国になったのは、明確な基準があったわけではありません。アメリカを中心に自由主義経済の大国に声をかけてこの6カ国になりました。国際条約に基づく会議ではなく、6カ国が勝手に始めた会議という位置づけです。翌年の2回目からは、カナダが参加してG7になりました。98年には、ソ連の崩壊により民主主義国になったかに見えたロシアが参加してG8になりました。ただ、2014年にはロシアはウクライナに軍事介入したため外され、再びG7に戻りました。

世界の課題を解決する組織としては国際連合(UN)があります。ただ、国際連合は193もの国が参加し、発展段階も考え方も様々なので課題を共有することすら簡単ではない面があります。国連には大きな紛争などについて話し合う安全保障理事会があります。拒否権を持つ常任理事国は第2次世界大戦の戦勝国のアメリカ、イギリス、フランス、ロシア、中国の5カ国です。ただ、アメリカ、イギリス、フランスの3カ国とロシア、中国の2カ国で意見が分かれることが多く、結論が出にくくなっています。こうしたことから、G7各国は国連よりG7のほうが、結論がスムーズに出て世界をリードしやすいと考えているようです。

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