大学合格者ランキング2021 現役「実合格者」編

早稲田・慶應・上智・東京理科大の合計トップは日比谷 卒業生数の97%

2021.06.22

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安田 賢治
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大学合格者ランキングでは、1人の受験生が同じ大学の複数の学部に合格した場合、重複して数える「延べ合格者数」が一般的だ。これに対し、同じ大学の複数学部に受かっても合格者1人とカウントするのが「実合格者数」だ。コロナ禍の影響で志願者が減った私立大が多いなか、実合格者数はどう変動したのか。大学通信の安田賢治常務が解説する。

私立大では1人の受験生が複数の学部を併願できる。一般的に私立大が公表する高校別合格者数は「延べ合格者数」で、例えば1人の受験生が同じ大学の10学部に合格すると、合格者10人とカウントする。一方、「実合格者数」は、1人が10学部に合格していても、合格者1人となる。

実合格者数の調査は2008年から始まった。そのきっかけは、前年に発覚した「水増し合格」だ。関西のある私立高が優秀な生徒の大学入試センター試験(現・大学入学共通テスト)の成績を使って、関関同立(関西大、関西学院大、同志社大、立命館大)の70以上の学部・学科に出願させ、「センター試験利用入試」で合格させていたのだ。その結果、この高校の大学合格実績は「関関同立に70人以上が合格」と膨らんだ。当時、このような水増しを行っていた私立高はほかにもあるとみられていた。そこで、延べ合格者数だけではなく、実合格者数のデータが求められるようになった。現役合格者に限っているのは、学校側の「浪人生は把握困難」との回答が多かったことによる。

調査は高校・中等教育学校へのアンケート方式で、今年は2211校に実施し、1759校から回答を得た。今回は早慶上理(早稲田大、慶應義塾大、上智大、東京理科大)の合計実合格者数について、ランキングした。上位10校のグラフからは付属・系属校を除いたほか、早稲田大と慶應義塾大の延べ合格者数トップの開成(東京)など、一部の学校は未回答のため掲載していない。

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