国語のチカラ ~「読み、書き、表現」アップの鉄則~

何をどう書く? はじめての読書感想文 親が手助けできるポイント

2021.07.16

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南雲 ゆりか
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読書感想文を書いたことのない子に、何でもいいから本を読んで思ったことを書いてみなさいと言っても、子どもは困惑してしまうでしょう。

自分の思いや考えを表現できるよう、うまく導いてあげたいものです。その方法を考えてみたいと思います。

感想文に必要な要素を確認する

はじめて読書感想文を書くお子さんには、まずは読書感想文の入選作品などを読ませてみましょう。親も一緒に読んで、どんな要素を入れ、どう構成しているかを対話しながら確認します。

読書感想文には、次のような要素を入れるのが一般的です。

a 本の内容の紹介
b 感想や考え
c 自分の経験との関連づけ
d 結論
e 今後の展望

こうしたことがらを書きやすい本を選びましょう。

適切な本を選ぶ

物語なら、主人公が自分と同年代で共感しやすい話や、かっこいい人物が活躍する話、 主題がわかりやすい作品などを選ぶとよいでしょう。悲しい話なども感情に強く働きかけてくるので書きやすいと思います。

説明文なら、お子さんの興味のあるジャンルや、新しい発見のあるものなどがよいでしょう。

ぴったりくる本が見つかるまで何冊か読んでみてください。時間はかかりますが、本に親しみ、読書の習慣化を図るのが読書感想文を書く目的のひとつです。

お子さんがいろんな本に出合うチャンスととらえて、親も一緒に読み、本の選定に協力しましょう。

本の内容を確かめる

感想文を書き始める前に、大事だと思う部分や、紹介したい箇所にふせんを貼るよう指示しましょう。それが主題や要旨に関わる部分であれば、適切に読み取れているということですから、次のステップに進めます。

お子さんの注目している箇所が本質的な部分ではなかった場合は、対話をしながらだれが何をきっかけにどう変わる話なのかを整理したり、著者が伝えたかったことを考えさせたりしてください。

本の内容をおさえたら、感想や考えなどを思いつくままに書いていきます。

なかなか書けないときは、「どうして○○はこんな行動をしたのかな?」などと問いかけながら考えを引き出します。

書き終えたらそれらを内容ごとに仕分けし、感想文にとり入れる内容を取捨選択し、構成を考えます。

構成を意識して書く

感想文は、一般的には次のように構成します。

(1) 書き出し
(2)  本の内容と感想・考え
(3)  まとめ

(1)と(3)は短めに、(2)を充実させるように下書きをしていきましょう。

「書き出し」の部分を、「わたしは、『○○』という本を読みました。この話は~」とするお子さんも多いと思います。それでも構いませんが、たとえば、冒頭でその本の一番印象的な言葉を示してインパクトを与えるという方法もあります。

あるいは、本を読んではじめて知ったこと、その本を読むことになったきっかけなどを述べるのもよいでしょう。

「本の内容」は長々と説明せずに、次のようなことが読み手にわかるように、簡潔に内容を紹介します。

・どんな人がどうする話か(物語やノンフィクションの場合)
・どういう職業、立場の人が何について説明しているか(説明文の場合)
・主題やクライマックスなど(物語やノンフィクションの場合)
・筆者の主張、要旨(説明文の場合)

いろいろな内容を盛り込むと、まとまりがなくなるので、最も重要なことがらを中心にして、感想や考えを述べるようにしましょう。

自分の経験はできるだけ具体的に書きます。経験を示すのが難しければ「もし自分だったら~」と書くのもよいですね。

「まとめ」の部分では、本から学んだことを結論として示します。そして今後自分はどのようにしていきたいかという将来への展望を述べて締めくくります。

書き終えたら声に出して読み、伝わりにくい表現や誤りがあれば直しましょう。

以上のような書き方は絶対的なものではなく、お子さんの好きなように書かせても構いません。書けなくて困っているときは、このような「型」を参考にすることで筆が進むと思います。

読書感想文を書くには時間も手間もかかりますが、その分、読む力も書く力も伸びます。あまり上手に書けなかったとしても「よくがんばったね」とほめてあげてください。

読書感想文を書く手順

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