わが子を算数・数学嫌いにさせない習慣

「誕生日当てクイズ」で遊ぼう 計算結果から月と日がわかるカラクリとは?

2021.08.06

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芳沢 光雄
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算数や数学は、公式や解法を暗記し、数字を当てはめて正しく計算できれば、正解にたどり着ける――。パターン化した入試対策の影響か、受験生はそんな「暗記数学」のわなに陥りがちです。人工知能(AI)が急速に普及するなか、今後求められる算数・数学の力とはどんなものでしょうか。数学者で、小学生から大学生まで幅広く数学の面白さを教えてきた桜美林大学リベラルアーツ学群の芳沢光雄教授が、「AI時代に必要な数学力」を説きます。(タイトル画:吉野紗月)

正解をある数で割った余りに注目

昔から、いわゆる「誕生日当てクイズ」はたくさんあります。誕生日の月と日を用いた簡単な計算を相手に行ってもらい、その答えから月と日の数字を当てるものです。私はこの26年間、全国の小・中・高校での出前授業にのべ200回ぐらい行き、数多くの話題を紹介してきました。これから紹介する誕生日当てクイズは1990年代後半に思いついたもので、生徒諸君からとても評判が良かった話題の一つです。以下の説明をよく理解して、お友達と誕生日当てクイズで遊んでみてください。きっと、喜んでもらえると思いますよ。

【質問】生まれた日を10倍して、それに生まれた月を加えてください。その結果を2倍したものに生まれた月を加えると、いくつになりますか。

生まれた月を△、生まれた日を□とすると、この質問では、

(10×□+△)×2+△=20×□+2×△+△=3×△+20×□

を尋ねています。いま、

☆=3×△+20×□

とおくと、誕生日の見つけ方は、以下の通りです。

まず、答えの☆を20で割った余りを考えます。

ちなみに、〇を20で割った余りとは、〇から20をどんどん引いていって、これ以上引けなくなるときに残った数のことです。たとえば、65を20で割った余りは、

65-20=45
45-20=25
25-20=5

というように、20を3回引いて残った5になるのです。これを式で書くと、

65÷20=3余り5

となります。

話を戻して、☆を20で割った余りを考えると、20×□の部分は、20をどんどん引いていくと余りは0になります。それゆえ、

☆を20で割った余り=3×△を20で割った余り

となります。

それを踏まえて、次の表を得ます。

△(月) 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
3×△ 3 6 9 12 15 18 21 24 27 30 33 36
☆を20で割った余り 3 6 9 12 15 18 1 4 7 10 13 16

ここで、表の最下段の数字はすべて異なることに注目してください。下段のそれぞれの数字に対応する上段の数字を見れば、△(月)の値が求まるのです。そして△(月)が求まれば、☆を表す式を使えば□(日)の値も求まります。次に例を挙げ、その後で問題を出しましょう。

【例】 質問に対する答えが153のときは、
153÷20=7 余り 13
なので、表の最下段の「13」に注目して△=11、すなわち11月が導かれます。そして、
153-3×11=120
120÷20=6
と計算して□=6、すなわち6日が導かれ、誕生日は11月6日です。

【問題】質問に対する答えが443のときは、誕生日は何月何日でしょうか。 

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