学習と健康・成長

いま求められる探究する力とは? 「こども商品開発」で主体性を育む『キッズM』に聞く

2021.07.28

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小林 香織
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2022年度から高校で新設される科目「総合的な探究の時間」。これは変化する社会において「生き抜く力」を身に付けるのが目的とされています。「商品開発」のプロセスを通じて、小学生から探究心を養うことを目指すキャリア教育の教室「キッズM」に、求められる具体的なスキルと家庭での育み方を聞きました。

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話を聞いた人

野垣 貴子さん

キッズM代表理事

(のがき・たかこ)国内航空会社勤務を経て人材教育会社・外資系企業にて人財開発のトレーニングを13年担当。その内、管理職5年。母親歴19年。2018年、一般社団法人キッズMを創業。一般社団法人 日本親子コーチング協会認定コーチ・ピットインカード/マスターインストラクター。

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話を聞いた人

熊本 尚子さん

キッズM代表理事

(くまもと・なおこ)メーカーにて食品の商品開発・広告などの業務を25年担当。ブランドマネージメント、新規プロジェクトなどを手がける。その内、管理職10年。母親歴20年。2018年、一般社団法人キッズMを創業。管理栄養士、保育士。

「探究する力」で求められる具体的な能力

――「総合的な探究の時間」で求められる具体的な能力を教えてください。

(熊本)一言でいうと「自ら課題を発見し、解決に導いていける能力」です。課題解決では、「課題の設定」「情報の収集」「整理・分析」「まとめ・表現」と4つのプロセスがあり、この過程で多様な能力が求められます。

具体的には、課題を発見し情報を収集するための「知識」や「技能」、情報を整理・分析するための「思考力」「判断力」、自分の考えを他者に伝えるための「表現力」、他者と一緒に新たな価値を創造するための「多様性」「協調性」、そして積極的に取り組むための「主体性」が「探究する力」に含まれます。

――なぜ、「探究する力」が求められるようになったのでしょうか?

(熊本)大きく2つの理由があると思います。まず、社会が急激に変化していること。これまでのやり方では立ち行かない場面や不確定要素が増えているため、未来を想像しながら解決策を探究していく必要がありますよね。

もう1つは、日本の子どもたちの社会貢献への関与意識が低く、自信がないこと。内閣府が発表した2019年の「子供・若者白書」では、「社会をより良くするために、社会の問題に関与したい」という項目において、「そう思う」の割合が先進国7ヵ国中でもっとも低い結果となりました。「そう思う」と答えた子どもが43.9%ともっとも多いアメリカと比べて、日本は10.8%と約1/4です。

そして、この課題は大人になっても引きずっているように思います。個人的な体験にはなりますが、前職で食品メーカーの商品開発を担当していた際、社員の「受身の姿勢」とそれを大人になってから変えていく難しさを感じていました。弊社の「こども商品開発」のプログラムは、この原体験から生まれているんです。

(野垣)私も前職で人材教育に長く携わるなかで、熊本とまったく同じ課題がありました。大人に向けて熱心に教育しても、求める水準になかなか満たなかった。人の可能性を最大限に伸ばすには、文部科学省が掲げているように、子ども時代に探究心を養う必要があると弊社では考えています。

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