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森上展安さん「自己肯定感のもてる学校選びを」 EduA読者ミーティングを開催①

2021.07.20

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葉山 梢
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朝日新聞EduAは7月10日、読者ミーティング「中学受験どうする? プロと考えよう!」を開催しました。第1部では、森上教育研究所代表の森上展安さんが「首都圏の中学受験 コロナ禍でどうなった? どうなる?」と題して講演しました。その要旨を再録します。(写真は、講演する森上展安さん。会場の模様はオンライン配信された=2021年7月10日、東京・築地の朝日新聞東京本社読者ホールで)

受験者数の上位は男子校・女子校

この春の中学入試はコロナ禍の最中でした。文部科学省から「感染した場合は試験をさせない」という方針が出て、首都圏では開成が再試験を設定するといった動きがありました。

森上展安さん「自己肯定感のもてる学校選びを」 EduA読者ミーティングを開催①

このグラフは首都圏の中学受験者数の推移で、右肩上がりになっています。今年は午後入試は減るだろうと言われていましたが、2月1日午後は増えている。千葉・埼玉は若干減りました。

森上教育研究所がまとめた学校別の受験者数ランキングを見ると、毎年だいたい同じ学校が並びます。2月1日午前の男子のトップ3は開成麻布早稲田。上位には明らかに難しい学校が多く入っています。一方、女子は、6位の共立女子、9位の女子美術大学付属、15位の品川女子学院といった学校も上位に入ってきています。特に女子美はこの数年で劇的に増えています。

男子なら8位の日大豊山、12位の芝浦工業大学付属も受験者数が増えていますね。従来は文京区や杉並区、世田谷区の受験生が多かったのですが、ここ10年ほどは湾岸地域に住む人が増えています。住んでいる所のそばに学校を作るのが普通ですから、学校の立地は大きな要素です。

女子の共学校のトップ3は14位の中央大学付属横浜、16位の広尾学園、20位の渋谷学園渋谷。この位置関係はほとんど変わらない。上位25位以内は男子校・女子校が多いということが分かります。

26位以下に目を向けると、男子はほとんど共学、女子も共学が多く、倍率が高くなっています。人気の共学校は大学付属、もしくは男子校・女子校から最近共学化した学校です。男子47位、女子32位の開智日本橋は今年、共学になって初めての卒業生を出し、東大の合格者も出ています。

品川女子学院の漆紫穂子校長は女子のこれからのキャリアについて非常に説得的に話すので、あれを聞くと「娘を預けてみようかな」となるんじゃないかと、うなりました。女子校は説明がうまい学校が多い。的確に伝えようとする努力がすごいです。説明会に行くとどこも良く聞こえて、どうやって選んだらいいか分からないという声も聞きます。自分なりの選ぶ基準を見つけるのが正解ではないでしょうか。女子美みたいなはっきりした学校だと分かりやすい。女子美の入試問題は難しくないんですよ。倍率が高いだけ。絵の上手な子ではなく、絵の好きな子を採っているそうです。授業で何時間も絵を描くので、嫌いじゃ務まらないんです。

今、都立高校の男女別定員が議論になっています。男女合わせた選抜になれば、中学入試にも大きな影響があります。女子校の中位校は面白い学校が多いのですが、高校でもっているところが少なくありません。都立高校の状況によっては定員が埋まらず、つぶれてしまうところが出てくるかもしれません。

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