朝日新聞社からのお知らせ

安浪京子さん、小川大介さんが保護者のお悩みに回答 EduA読者ミーティングを開催②

2021.07.21

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斉藤 純江
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朝日新聞EduAは7月10日、読者ミーティング「中学受験どうする? プロと考えよう!」を開催しました。第2部では、朝日新聞エデュア「お悩み相談室」回答者で中学受験カウンセラーの安浪京子さんと、教育家の小川大介さんが、参加者から寄せられたお悩みに答えました。その要旨を再録します。(写真は、読者の悩みに答える安浪京子さん〈左〉と小川大介さん〈右〉。会場の模様はオンライン配信された=2021年7月10日、東京・築地の朝日新聞東京本社読者ホールで)

そもそも中学受験させるべきか?

――中学受験に向いているのはどんなタイプ?

小川さん 子どもの成長には認知能力と非認知能力の両方が必要です。知識がないと考えられませんから、思考力が高い子は総じて知識量が多いです。まんべんなく大量の知識を求めるのか、特定の分野の知識は大量だけれども、ほかはそうでもない凹凸を認めるのか、そのバランスをどうするかは、子どもを見るしかありません。その子がどう育ちたいか、どのような力を発揮したいかは、子どもが教えてくれます。わが子が通いやすいところに、その子の好きな分野を深掘りしてくれる私学があるなら受験すればいいでしょう。「地元で人間関係豊かに育てそうだから、公立中学に進学して、学習面で何かをプラスする」というのもありです。住んでいるのが首都圏か地方かでも、学校の選択肢は違ってきます。まずは置かれた環境の現実を踏まえて、わが家なりのバランスを考える。中学受験をするかどうかは、そのあとで決めればいいと思います。

――習い事のやめ時は?

安浪さん 最難関校について言えば、向いている、向いていないはあります。偏差値上位の学校を目指し、大手進学塾にくらいついていくのは、相当勉強ができないと厳しいです。一つの目安は、小学校のテストで難なく8割くらいはこなせることです。そこを目指すなら、習い事も精査しないと学習が回らなくなります。ですが、いま、中学受験は多様化し、選択肢は広がっています。「勉強は二の次でいいから、好きなスポーツに打ち込みたい。でも私立には行きたい」と考えるなら、そのような勉強のやり方で入れる学校を選ぶこともできます。習い事であれ、中学受験であれ、どうするかは家庭のスタンス次第です。

家族の協力が得られない

――小3の娘と妻がいまから頑張りすぎで、夏休みの旅行も行くべきではないと言います。

安浪さん 勉強一色で3、4年生から走ると、必ず5、6年生で破綻します。入試問題は最難関校の中でも多様化していて、知識だけでは解けない問題も増えています。机に向かう以外の勉強をまだ余裕があるときにやることも大切です。

――地方から電車で2時間かけて通学することに夫の理解が得られません。

安浪さん 通学に片道2時間は大変です。部活動や予備校通いにも制約がでてきます。しかし、物理的にかなりハードだとわかったうえで、それでも通う子もいます。本人に「それでも行きたい」というガッツがあれば大丈夫ですが、そこまでではないなら、通学時間に関しては考えた方がいいでしょう。

――ワンオペで夫の協力が得られず、下の子がほったらかしになります。

小川さん 自分の限界範囲を受け入れることが必要です。自分が1週間に子どもにかけられる時間と気持ちの範囲はここまで、というキャパシティーを冷静に受け入れましょう。できない部分は子どもにお願いすればいいのです。洗濯物の片付けを子どもに頼むなど、子どもと話し合って、その子ができる協力の範囲を打ち合わせて、わが家の仕組みを作ってください。「無理、できない」を口に出せるようになった受験生の親は強いです。

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