新しい英語の学び方

学習指導要領の改訂で大幅増! 英単語はどうやって覚える? 松本茂・東京国際大教授に聞く

2021.08.10

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学習指導要領の改訂で、英語の学びが大きく変わろうとしています。中学や高校で学ぶ単語数も大幅に増え、中学校は「1200語程度」から「1600~1800語程度」、高校は履修科目にもよりますが、「1800語程度」から「1800~2500語程度」に増えます。単語数が増えた背景や学習の方法について、東京国際大教授でNHKラジオ「基礎英語」シリーズの監修をつとめる松本茂さんに聞きました。

松本茂

話を聞いた人

松本茂さん

東京国際大教授

まつもと・しげる 立教大名誉教授。NHKラジオ「基礎英語」シリーズ監修者。NPO法人日本ディベート協会理事。

前の世代より高いレベルの英語力の習得を目指す

Q:「覚えなければならない単語が多すぎる」という不安の声が、生徒や保護者、教員からあがっています。「学習すべき英単語が増えた」という事実をどう受けとめればいいですか?

松本さん:高校生が卒業する時点での英語力を底上げするために単語数が増えたと考えるとよいと思います。指導する先生も学ぶ生徒も大変だと思いますが、中高生には前の世代よりも高いレベルの英語力の習得を目指していることを理解してほしいですね。生徒が様々なトピックに関する豊かで深い内容の英文に接し、理解し、考えを深め、オリジナリティーのある意見を述べられるようになるためには、それを可能にする単語が使われている英文に触れることが有効です。また、英語で話したり書いたりできる内容を深めるためにも、できるだけ多くの単語を使いこなせるほうが選択の自由度が高まります。

習得すべき単語数は文部科学省が決めていますが、どの単語を教科書に使うかは教科書会社にまかせられています。各社は検討に検討を重ねて中高生の心を揺さぶるであろうトピックを決めて、必要な単語を厳選しています。単語ありきではなく、グローバルに活躍することを想定した内容(トピックの選択)が重視されているのです。

そして、教科書に使われている単語は、理解できればいい「受容語彙(ごい)」と、話したり書いたりするのにも使えるとよい「発信語彙」に分けられています。ほとんどの教科書は新出単語がどちらのカテゴリーなのかを明示しています。つまり教科書に出てくる単語すべてを使いこなせるようになる必要はないのです。そう考えれば、少し安心できると思います。

小中高校で学ぶ英単語数の推移

Q:英単語を覚えるのに苦労している中高生がたくさんいます。どのように覚えればいいか、アドバイスをお願いします。

松本さん: 単語の覚え方は人によって様々であり、誰にでも対応できるベストな方法はないと思います。「自分にはこれが一番合っていて継続しやすい」という方法は人それぞれです。たとえば「スマホの単語アプリを使って覚えるのがいい」という人もいるでしょう。あるいは、「日本語に対応する英単語を書きなさい」といった形式の単語テストがある場合には、声に出しながら、単語を何度も書いて暗記する方式が一番よいかもしれません。ただ、メールを書いたり、対話をしたりするときに適切な単語を思いついて、スピーディーにアウトプットできるようになるために単語を定着させたいのであれば、以下の方法をお勧めします

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