新しい英語の学び方

学習指導要領の改訂で大幅増! 英単語はどうやって覚える? 松本茂・東京国際大教授に聞く

2021.08.10

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「こう言えばいいのか!」を体験すると記憶に残る

松本茂さんお勧めの英単語学習法

①文単位で覚える

単語だけを丸暗記するよりも、文単位で覚えたほうが、その単語をどう使うのか(例:名詞であればどんな動詞とともに使うのか)といった知識もいっしょに増えるので「使える英語力」を向上させることにつながります。また、文脈があるので、単語も忘れにくくなるはずです。

②同じ英文を何度も読む

英文の意味をある程度理解し、内容に興味関心を抱いてから、何度も黙読や音読をすると、単語が徐々に自分のものになっていきます。覚えようという点に意識は向けず、内容に興味をもち、気づきの深まりを楽しみながら読む回数を重ねていけば、結果として英単語も身につきます。

③同じトピックの英文をたくさん読む

インターネットなどを使って教科書の英文と同じトピック(例:SDGs)の英文をできるだけ数多く読むことが単語の定着につながります。単語の学習・定着という点からすると、単元ごとにまったく異なる内容を取り上げていることは中高の教科書の弱みです。なぜならば、同じトピックの英文を継続して読んで同じ単語に間を空けずに頻繁に触れることで、頻出する単語と「仲良く」なれるからです。学校の図書館にある同じトピックの洋書を多読することも、この勉強法に役立つと思います。

④辞書の説明を読む

英文を読んだり聞いたりしているときに気になる単語があったら、すぐに辞書を引くのではなく、文脈を頼りにある程度意味を推測してから辞書を引いて、語義や使い方などの説明をしっかりと読み、その説明が、自分が読んだ(聞いた)英文の単語にあてはまるかどうかを確認してください。曖昧(あいまい)なままに止まらず、正確な知識が増え、再現性が高まります。

⑤派生語を一緒に覚える

覚えようとしている単語の語形が変化したりして別の単語になる「派生語」も一緒に覚えるとよいでしょう。たとえば、imagine(想像する)という単語を覚えようとするときに、imagination/imaginable/imaginary/imaginativeもいっしょに覚えれば、単語を一挙に増強できます。そのためにも、辞書で調べたい単語の前後の単語も読むように習慣づけましょう。

⑥使いながら覚える

「言いたいことが言えない(自分に必要な単語や表現をまだ知らない)」ということを自覚すると、その単語や表現のことが気になります。この体験があると、「なるほど、こう言えばいいのか!」という単語や表現に巡り合うと心が動くので記憶に残りやすくなります。プレゼンテーションやディベート、エッセーライティングなどの活動を通し、同じトピックについて何度も考えて、書いたり、話したり、質問に答えたりしていると、気づいたときには単語が自分のものになっているはずです。

中高生は、他教科の宿題や予習、部活などで忙しいでしょうが、上記の方法を試してみて自分に合った持続可能な学び方を見つけてほしいですね

難関大を目指すなら6千~7千語が必要

Q:大学入試への対応という点では、単語学習について何かやり方を変えたり、工夫したりする必要はあるでしょうか。

松本さん:大学入学共通テストは「学習指導要領」に忠実に則して作成されているので、単語は4千〜5千語レベルです。しかし、いわゆる難関大の入試に出題される英文は、学習指導要領の改訂前から6千〜7千語レベルと言われており、これは改訂後も変わらないと思います。つまり、今回、単語数が増えたといっても、難関大学の入試に必要な単語レベルには達していません。学校の教科書の英文よりも一段レベルの高い英文を読みこなす必要があります。また、他教科の授業に真剣に取り組んだり、日本語で書かれた新書などを読んだりするなどして、入試によく出るトピック(例:異文化理解、ジェンダー問題、環境問題)に関して日本語で深く考えることも、単語力や読解力の向上につながります。

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