海外大進学という選択

どんな試験で、どんな準備が必要? 海外大進学の基本の「き」 Route Hの尾澤章浩さんに聞く

2021.08.27

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山下 知子
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海外大進学に興味がある、でも、いったいどんな試験で、どんな準備が必要なのか、費用は――。近年は帰国生だけでなく、留学経験がない生徒や地方在住の高校生も大学進学で海を渡っています。海外の難関大に多くの合格者を送り出している、ベネッセの海外トップ大進学塾「Route H」の尾沢章浩さんに米国の大学を中心に話を聞きました。(写真は、「Route H」の授業の様子=海外トップ大進学塾「Route H」提供)

尾澤

話を聞いた人

尾沢章浩さん

海外トップ大進学塾「Route H」責任者

(おざわ・あきひろ)1965年生まれ。大学卒業後、米国の新聞社で記者をした後、1995年にベネッセコーポレーションへ。進研模試の英語編集長などを務め、2008年から現職。

大学選び、日本での知名度だけで判断しない

――海外大へ進学する若者が増えています。背景に何があるのでしょうか。

ここ5~10年、増えている背景には、海外大進学者への奨学金を出す財団が出てきたことがあります。まだ限られていますが、大学卒業までの学費や寮費をほぼ出してくれる規模の奨学金ができてきたのは大きいですね。

海外大へ進学した人が、SNSなどで自ら発信をし始めたことも大きいでしょう。その中で地方から進学した事例も少しずつ出始め、「地方でも目指せるんだ」との認識が広がってきているのだと思います。また、コロナ禍でオンラインでの海外大進学イベントが増えました。地方から目指す動きは更に加速していきそうです。

――米国の大学には、どのような種類があるのでしょうか。

米国の大学は、総合大とリベラルアーツカレッジにまず分けられます。「アイビーリーグ(Ivy League)」と呼ばれる名門大8校(ハーバード、イエール、プリンストン、コロンビア、ブラウン、ペンシルベニア、ダートマス、コーネル)はいずれも私立大で、規模が比較的大きい総合大学です。多くは大学院を持ちます。また、リベラルアーツ・カレッジ(私立・州立ともあり)と呼ばれる、小規模(学生数1000~2000人)かつ少人数クラスで、幅広くさまざまな分野を学び、バランスの取れた価値観などを身につけることを目指した大学があります。日本で名前が知られていないだけで、名門大も数多くあります。

コミュニティーカレッジ(コミカレ)と呼ばれる2年制大学もあります。多くが、4年制大学への編入を目的とした進学プログラムを持っています。

Route Hが対象としている難関大と、他の4年制大への進学者は増えています。一方、コミカレへの進学者は、コロナ禍で横ばいもしくは少し減っている状況です。難関大でなくても素晴らしい大学はいくつもありますし、良い就職につながっています。コミカレから4年制大学へ編入してよいキャリア形成をしている学生も増えています。「海外の大学を受けてもいいけど、東大以上」などと言う保護者の方がたまにいますが、知名度だけで判断するのはよくありません。「超」がつく難関大しか残りませんから。しっかりと情報を集め、いろいろと挑戦していくことでチャンスはつかめます。

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