大学合格者ランキング2021 現役「進学率」編

早慶上理トップは頌栄女子学院 上位4校を東京圏の私立女子校が占める

2021.08.31

author
安田 賢治
Main Image

高校などの大学進学実績を見る際には、1人の受験生が複数の大学・学部に受かった場合、合格の数をすべて数える「延べ合格者数」がよく使われている。本連載では、同じ私立大の複数学部に合格した際には1人と数える「実合格者数」についても紹介してきた。さらに正確に進学実績を表すのが、実際にどの大学に進んだかを示す「進学者数」だ。現役進学者数を卒業生数で割った現役「進学率」の指標をもとに、大学通信の安田賢治常務が解説する。

本連載では、合格者のうち実際にその大学に進学した人の割合を「本命率」と呼んでいる。

早慶上理(早稲田大、慶應義塾大、上智大、東京理科大)合計の現役本命率は40.4%(付属・系属校を除くと37.8%、以下同じ)だった。大学別にみると、慶應義塾大52.2%(47.2%)、早稲田大46.0%(42.8%)、上智大36.1%(35.8%)、東京理科大26.4%だった。東京理科大には付属・系属校はない。難関国公立大では本命率は9割を超えていたが、私立大になると大きく下がる。国公立大との併願や私立大に複数合格して、進学先を選んだ結果だからだ。

しかも、今年は東京理科大を除く3大学で本命率が下がっている。特に大きく下がったのが上智大で、昨年の41.2%からほぼ5ポイントダウンだ。これは一般選抜の合格者数が増えたことが理由だろう。上智大の延べ合格者数は現浪合わせて昨年より1299人多い6775人だった。当然、現役合格者も増えており、これによって本命率が下がった。コロナ禍で入学者数が読めず、多くの大学で合格者数を昨年より増やしている。

バックナンバー
新着記事
新着一覧
新着一覧

ページトップ