海外大進学という選択

海外への進学、低年齢化の動き サピックス国際教育事業本部長の高宮信乃さんに聞く

2021.08.30

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山下 知子
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グローバルに人や物が行き来する時代。近年は海外大学への進学を目指すなど、国境を越えた進学が現実的な選択肢になりつつあります。中学・高校段階での留学も増えているそうです。最新の動向は? グローバルな時代に子育てで大事にしたいこととは? SAPIX YOZEMI GROUP国際教育事業本部長の高宮信乃さんに話を聞きました。(写真は、取材に応じる高宮信乃さん=2021年5月、東京都渋谷区、葉山梢撮影)

たかみや・しの

話を聞いた人

高宮信乃さん

SAPIX YOZEMI GROUP国際教育事業本部長

(たかみや・しの)1978年東京都生まれ。イスラマバード、香港、ジャカルタ、ワシントンDC、横浜、ハルツーム(スーダン)、キャンベラで幼少期を過ごし、ニューヨークで高校・大学に通う。外資系金融機関勤務などを経て現職。ボーディングスクールへの留学をサポートするTriple Alpha代表取締役社長、株式会社ベストティーチャー副社長もつとめる。夫はSAPIX YOZEMI GROUP共同代表の高宮敏郎さん。3児の母。

ボーディングスクールが人気の理由

――海外大への進学が増えていると聞きます。寮制の私立学校(ボーディングスクール)も人気だとか。

北米に限って話すと、日本からの海外大進学者も、ボーディングスクールへの入学者も増えています。経済的に学費などを自力でカバーできる層では、右肩上がりだと思います。海外で学ぶというと、大学や大学院からとイメージする人が多いと思いますが、海外大進学よりも全寮制の寄宿学校ボーディングスクールに関する問い合わせの方が多く、より低年齢のうちに外に出ようというのが近年の動きです。やはり日本の高校からダイレクトで海外大に入学するのは難しいですから。また、行くからにはそれなりの学校に、という志向も目立ってきたと感じます。

一般的に日本の中3~高3が在籍するボーディングスクールは、トップ大学へ入るための養成機関として位置づけられています。大学と強固なネットワーク、コネクションがあり、長年培った教育、進路指導ノウハウがあります。また、主に小5~中2の子が通うジュニア・ボーディングスクールは、「Ten Schools」(名門10校)をはじめとするトップレベルの高校への登竜門として、名門大学を目指す子どもや家庭にとっては魅力的な選択肢です。

米国のトップ大学の狭き門を突破するには、成績が優秀なだけでは不十分で、学力に加えて、「Independency」(独立心・自主性)、「Self-Advocacy」(自己表現)、「Confidence」(自信)が必要です。早い時期からこれらの力を磨けることが、ジュニア・ボーディングスクールやボーディングスクールの特長です。

ただ、気をつけてほしいのは、名の知れたボーディングスクールに入れれば難関大に入れるかといったら、そうではないということ。米国の大学は多様性を重視し、一つの学校からたくさんの学生を採ることを嫌います。まじめに勉強するのは当たり前。その上で、その人自身の「強み」を持っていることが欠かせません。

海外への進学、低年齢化の動き サピックス国際教育事業本部長の高宮信乃さんに聞く

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