大学合格者ランキング2021 現役「進学率」編

関関同立は付属・系属・提携校が上位を席巻 独立系では小林聖心女子学院が首位に

2021.09.14

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安田 賢治
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高校などの大学進学実績を見る際には、1人の受験生が複数の大学・学部に受かった場合、合格の数をすべて数える「延べ合格者数」がよく使われている。本連載では、同じ私立大の複数学部に合格した際には1人と数える「実合格者数」についても紹介してきた。さらに正確に進学実績を表すのが、実際にどの大学に進んだかを示す「進学者数」だ。現役進学者数を卒業生数で割った現役「進学率」の指標をもとに、大学通信の安田賢治常務が解説する。

本連載では、合格者のうち実際にその大学に進学した人の割合を「本命率」と呼んでいる。

関関同立(関西大、関西学院大、同志社大、立命館大)合計の現役本命率は34.1%(付属・系属校を除くと30.9%、以下同じ)だった。大学別にみると、関西大が33.2%(31.0%)、関西学院大が44.3%(40.6%)、同志社大が37.5%(34.4%)、立命館大が27.7%(24.1%)と開きがある。関西学院大の本命率が高いのは、それだけ第1志望者が多いということだろう。逆に立命館大は低いが、地元近畿圏からの合格者数が45%程度と少なく、ダブル合格して地元の大学を選んだ受験生が今年は多かったとみられる。

そんな関関同立の現役進学率の上位は、付属校や系属校がほとんどだ(ランキング表参照)。トップは関西学院(兵庫)の94.6%、2位は啓明学院(兵庫)の93.6%だった。啓明学院は校名に関西学院の名前こそないが、もともと創立者が同じキリスト教のファミリーで、関西学院大の系属校だ。235人が関西学院大に現役進学している。トップの関西学院は男子校で、啓明学院は女子校だったが、今では両校とも共学になっている。3位の立命館守山(滋賀)はもともと公立校だったが、立命館大の付属校となった。7位の同志社女子(京都)は同志社女子大にも内部進学できるが、同志社大への進学者のほうが圧倒的に多い。関関同立の付属校では唯一の女子校でもある。ここまでは現役進学率が8割を超えている。

10位の育英西(奈良)は立命館大コースを設置しており、立命館大への現役進学者が82人にのぼる。同じく12位の帝塚山学院(大阪)は関西学院大の、13位の平安女学院(京都)は立命館大のコースを設置しており、それぞれ現役進学者が多い。

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