一色清の「このニュースって何?」

高齢者4人に1人が労働者 → 少子高齢化社会はどうなるのか考えよう

2021.09.24

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一色 清
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日々のニュースの中に「学び」のきっかけがあります。新聞を読みながら、テレビを見ながら、食卓やリビングでどう話しかけたら、わが子の知的好奇心にスイッチが入るでしょうか。ジャーナリストの一色清さんが毎週、保護者にヒントを教えます。(写真は、広島市の安佐動物公園に50年前の開園時からいる長寿で現役のチリーフラミンゴ=2021年9月19日、松尾葉奈撮影)

高齢化率上昇に二つの理由

敬老の日に合わせて総務省は65歳以上の高齢者の人口推計を公表しました。その数は3640万人で、総人口に占める割合(高齢化率)は29.1%となり、それぞれ過去最高を更新しました=グラフ。高齢化率は世界の国の中で最も高くなっています。さらに今後も上昇を続け、第2次ベビーブーム世代が65歳以上となる2040年には35.3%になる見込みです。一方、働いている高齢者の割合は25.1%と増え、初めて「4人に1人」に達しました。

日本の高齢化率が上がる原因の一つは、日本人の平均寿命が延びていることです。これはとてもいいことです。20年の日本人の平均寿命は、女性は87.74歳と8年連続、男性は81.64歳と9年連続で過去最高を更新しました。戦後まもない1947年には女性53.96歳、男性50.06歳でしたから、男女とも30歳以上長生きになっています。

江戸幕府を開いた徳川家康は75歳まで生き、当時としては驚くほどの長生きだったといわれます。江戸末期に生まれ、明治、大正、昭和を生き、日本資本主義の父といわれる渋沢栄一は91歳まで生きましたが、こちらも当時としてはめずらしい長寿でした。でも、75歳とか91歳とかいっても、今は驚く人はいません。

平均寿命が長いのは栄養状態がよく医療が整っている豊かな国が多く、平均寿命が短いのは貧しかったり戦乱が絶えなかったりする国が多くなっています。世界保健機関(WHO)の調べによると、平均寿命50.7歳のレソト、53.1歳の中央アフリカ共和国、56.5歳のソマリアなど、50歳代の国にはアフリカの国が並んでいます。戦後まもないころの日本と同じような国がまだいくつもあることも忘れてはいけないと思います。

高齢化率上昇のもう一つの原因は少子化です。生まれる子どもの数が減っているため分母となる総人口が減っているのです。厚生労働省によると、2020年に国内で生まれた日本人の子どもは84万人で、過去最少となりました。減少は5年連続です。戦後まもない1949年には約270万人が生まれていたので、3分の1以下になったことになります。21年はさらに減りそうです。新型コロナウイルスの影響で結婚するカップルが減ったり、出産計画を先延ばししたりするケースが増えたとみられるためです。もとからある減少傾向にコロナ禍が追い打ちをかけた格好で、80万人を割るのではないかとみられています。

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