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ありふれた資源からエネルギーを生み出す 同志社大学後藤琢也研究室

2021.10.13

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原子 禅
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自由度が広がるのが研究室の面白さ

博士前期課程2年の山田敦也さんは、前出の二酸化炭素を原料として炭素などを取り出す技術について研究を進めている。

「地球上では、二酸化炭素は空気中にありますが、そこから目に見える固体である炭素を抽出できることに面白みを感じます」

高校時代から環境問題に興味があったことに加え、化学が好きだったため、理工学部環境システム学科を選んだ。

「学部の1~3年生は、化学だけではなく、科学の幅広い分野を学ぶカリキュラムになっていたので、新たな発見がいくつもありました」

課外では、体育会のトライアスロン部に所属。学びと部活の両立が、大学生活の充実につながったという。

「同志社大学は『自由を重んじる』校風があり、学生のやりたいことを尊重してくれる。これが自分に合っていました。研究室ではテーマに加え、実験内容なども自分自身で考えて実行するため、授業よりも自由度はさらに広がる。これが研究室の面白さだと思っています」

博士前期課程修了後は就職を考えているが、引き続き環境問題の解決につながることに関わるつもりだ。

「ひとりの研究者、技術者として、将来何かしら目に見える結果を社会に示せたらと考えています」

山田さんは「大学はやりたいことの可能性が広がる場所です」と大学を目指す若者にエールを送る(後藤教授提供)
山田さんは「大学はやりたいことの可能性が広がる場所です」と大学を目指す若者にエールを送る(後藤教授提供)

研究室のモットーは「実験に失敗なし」

後藤教授は研究活動を目指す学生たちに次のようなエールを送る。

「まずは、基礎教養を身につけてもらいたい。これがしっかりしていると、研究に入った後の視点の広がりが違います。自身の研究について、成功か失敗かと簡単に区別できるものではないことがわかる人物になれると思います」

研究室のモットーは「実験に失敗なし」だ。

「実験はうまくいかないことのほうが多い。しかし、どんな結果でもそこには何かしらの真実が含まれている。それを注意深く観察して、考えることが新たな発見や進歩につながります。その醍醐味を知ってもらいたいですね」

理工学部がある同志社大学京田辺キャンパス。同キャンパスには、「同志社-ダイキン『次の環境』研究センター」が設置され、後藤研究室を含む学内の多数の研究室とダイキン工業が共同で研究を行っている(写真/楠本涼)
理工学部がある同志社大学京田辺キャンパス。同キャンパスには、「同志社-ダイキン『次の環境』研究センター」が設置され、後藤研究室を含む学内の多数の研究室とダイキン工業が共同で研究を行っている(写真/楠本涼)

 

【大学メモ】

同志社大学 1875年に同志社英学校として設立。建学の精神は「良心教育」、教育理念は「キリスト教主義」「自由主義」「国際主義」。14学部34学科あり、学部学生数は2万5974人(2021年5月1日現在)。

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