企業入社難易度ランキング

入るのが難しい「企業入社難易度ランキング2021」最新上位350社 コンサル、商社、不動産が上位

2021.10.05

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井沢 秀
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大学入学時の難易度が高い、つまり地頭がよい学生は、就活でどのような企業を志望し、就職しているのだろうか。また、企業はどのようなレベルの大学をターゲットとして採用活動を行い、実際にどんな学生を採用しているのだろうか。これを知るための指標として、大学通信は大学へのアンケート調査で収集している企業別就職者数と、大学入学時の偏差値を組み合わせて、「企業入社難易度」を算出している。入社するのが難しい企業ランキングと言え、そこからは学生と企業の思惑が見えてくる。最新ランキングを大学通信の井沢秀・情報調査・編集部部長が解説する。

総合商社トップは三井物産、3位に社名変更のINPEX

調査対象にしている企業は、日経平均株価指数の採用銘柄や、会社規模、知名度、大学生の人気企業ランキングなどを参考に選んだ424社。民間企業に就職することが少ない医学部と歯学部の単科大学を除いて、すべての大学を対象に毎年、就職者数をアンケート調査している。

大学の入試難易度は駿台予備学校の模試の難易度を用い、医学部と歯学部を除いた学部の難易度の平均値を取った。

「企業入社難易度」は、次の方法で算出した。難易度70.0の東京大から3人、同64.8の早稲田大から6人、同58.4の青山学院大から3人を採用した企業の企業入社難易度は、(東京大70.0×3人+早稲田大64.8×6人+青山学院大58.4×3人)÷合計採用者数12人=64.5になる。

この企業入社難易度を、就職判明者数10人以上の企業を対象にランキングしたのが、表の「企業入社難易度ランキング」だ。大学への調査結果なので、各企業のすべての採用者数を網羅しているわけではないが、例年85%以上の判明率となっている。

ランキングのトップは、外資系コンサルティングファームのマッキンゼー・アンド・カンパニー。2位にも同じくボストン コンサルティング グループが入った。これまで本調査で外資系コンサルは調査対象外だったが、東京大、京都大、早稲田大、慶應義塾大など、最難関大学の学生からの人気が高いことから、2021年卒から調査に加えた。他のコンサルでは、PwCコンサルティング(11位)、デロイト トーマツ コンサルティング(15位)などが上位に入っている。

3位は2021年に国際石油開発帝石から社名変更をしたINPEX。前年の19位から大きく順位を上げた。石油ではENEOSが36位に入っている。

4位と5位は総合商社。4位の三井物産は前年3位、5位の三菱商事は同1位だったが、外資系コンサルを加えたことで順位を下げた。それでも最難関大学からの採用が多いことに変わりはなく、両社ともに採用が多いトップ5大学は東京大、京都大、一橋大、早稲田大、慶應義塾大が占める。他の5大商社は、住友商事7位、伊藤忠商事16位、丸紅25位となっている。

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