「地方」で学ぶ

インターナショナルスクール、続々開校 英名門2校も 寮生活・英語で授業…「世界」見据えた学び

2021.10.20

author
葉山 梢
author
山下 知子
Main Image

ネックは高い学費

こうした学校・スクールは、豊かな自然環境の中で様々な体験をしながら英語などの力をつけることができるのが魅力だが、多くは高額の学費がかかる。寮費を含めると年間数百万円かかることもあり、奨学金制度を設けているところも多い。

1条校の全寮制国際高校として、14年に長野県軽井沢町で開校したUWC ISAKジャパンには、学費の全額または一部を対象とした返済不要の奨学金制度がある。約80カ国から来た生徒200人のうち、7割が利用しているという。

全寮制の国際バカロレア認定校として、19年に広島県大崎上島町にできた県立中高一貫校の広島叡智学園は、県外生も受け入れている。公立なので中学の授業料は無償で、高校は月額9900円。ほかに月額3万7千円の寮費などがかかる。

相次ぐ開校の背景には何があるのか。インターナショナルスクールに詳しい国際教育評論家の村田学さんによると、少子化で子ども1人あたりにかけられる教育費が増えていることが影響しているという。「いまの子どもたちの祖父母は、海外旅行が一般化し、たびたび海外に行くようになった世代です。この世代が海外志向の孫に共感して資金援助していることが、教育費の増加に影響しています」。仕事で海外の人と接する機会が増えた親世代の間で、難関大学や医学部に入りさえすれば安心という価値観が崩れつつあることも、後押ししているという。

国際バカロレア認定校については、国も今年6月に閣議決定した「成長戦略2021」の中で、認定校・候補校を22年度までに200校以上とする目標を掲げている。インターナショナルスクールは学校教育法の「各種学校」が多いが、村田さんによるとISAKが1条校のバカロレア認定校として成功したのをきっかけに、1条校を目指すスクールが増えたという。

では、なぜ地方都市なのか。

村田さんは、ハロウスクールやラグビースクールは、16世紀に英国で始まった全寮制のボーディングスクールであることに言及。「ボーディングスクールは全人格形成に力点を置き、研究やスポーツの施設が充実しているのが特徴で、土地が安くて環境の良い地方はうってつけの立地なのです」と解説する。

新着記事