文系、理系の壁

中央大・武石智香子副学長「AI・データサイエンス科目に文系学生が殺到」

2021.10.21

author
中村 正史
Main Image

FLPと並んで学部連携教育の柱に

――これだけ応募者がいると、来年度はコマ数を増やす必要がありますね。

ツールⅠは倍増する予定です。内閣府や文部科学省が進める「数理・AI・データサイエンス教育プログラム」では、学部生全員にリテラシーレベルを、その半分に応用基礎レベルを学ばせようとしていますが、ツールⅠは応用基礎レベルに合わせた実習科目です。なるべく多くの学生に広げていきたいと思います。

――受講している学生たちの反応はどうですか。

楽しそうに学んでいて、成績もいいです。最初は「パソコンのメニューボタンはどこにありますか」とか「エクセルは役に立つのですか」といった質問から始まりましたが、最終的には思っていた以上のレベルに到達しました。ツールⅠに関しては、来年度に向けて内容とレベルを見直そうと思っています。

――私立文系は入試に数学を課さない大学が多いので、高校で数学を勉強しなくなることが指摘されています。全学的に教える背景には、そういうこともあるのでしょうか。

AI・データサイエンスと数学の必要性については、意見が分かれています。AI・データサイエンスを学ぶには数学が必要だ、入試に数学を課すべきだという意見もあります。私はダイバーシティ派なので、入り口がどうであろうと、当人が必要性を感じた時に数学を学び直せるよう、必要になった時に数学をどこで使えるのか、使う意味がわかるように教わることのできる環境を整備できればと思っています。

――中央大学には、学部を超えて環境問題や国際協力、ジャーナリズムなどの学際的領域をゼミ形式で学ぶFLP(ファカルティリンケージ・プログラム)があります。最近はFLPとAI・データサイエンスを教育の特長として、大学側が打ち出しているように見えます。

FLPは2003年から始まったプログラムですが、学生に人気があり、「FLPのために中央大学に入学した」という学生が毎年います。FLPも外国語で学ぶグローバルFLPも、AI・データサイエンス教育も、全学連携教育機構が運営しており、いずれも修了証とオープンバッジを出すプログラムです。

教室で情報交換する学生たち=中央大提供
教室で情報交換する学生たち=中央大提供

新着記事