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投資銀行アナリスト・吉富愛望アビガイルさん 東京都立戸山高校 好奇心から勉強に没頭、でも受験は苦手

2021.11.18

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中村 千晶
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昨年、フォーブスジャパン誌が発表する「世界を変える30歳未満の30人の日本人」に選ばれた吉富愛望アビガイルさん。欧州系投資銀行のアナリストなどを務め、テレビのコメンテーターとしても活躍しています。どんな高校生活を送ったのでしょうか?

吉富愛望アビガイル

話を聞いた人

吉富愛望アビガイルさん

投資銀行アナリスト

よしとみ・めぐみ・あびがいる/1993年、イスラエル生まれ。早稲田大先進理工学部卒、東京大大学院中退。多摩大ルール形成戦略研究所客員研究員。現在は、欧州系投資銀行のアナリストのかたわら、細胞培養肉のルール形成を行う細胞農業研究会の広報委員長を務め、運営に参画している。

どんな子ども時代でしたか?

父は日本人、母はイスラエル人です。私はイスラエルで生まれ、生後3カ月で日本に帰国し、日本で育ちました。父と母はともに物理関係の仕事をしていて、食卓で交わされる「半導体材料のウェハーが……」といった会話を聞きながら育ちました。小学生のころは美術と読書が好きで「ハリー・ポッター」や「24人のビリー・ミリガン」などに夢中になりました。両親は教育熱心だったと思います。母の希望でブリティッシュ・イングリッシュを学ぶために英会話スクールに通い、父からは「力の5000題」という分厚い問題集を渡されて取り組んでいました。私も物理が好きになったきっかけは、中学生のとき父からもらった「世界を変えた式 アインシュタインVSニュートン」という本です。相対性理論について少しだけ理解ができた気持ちになり、物理のおもしろさに目覚めました。

高校時代に帰省したイスラエルで祖父と(本人提供)
高校時代に帰省したイスラエルで祖父と(本人提供)

都立戸山高校の出身です。

理数系に強い学校だったので選びました。スーパーサイエンスハイスクールとして放課後に理数の自由研究をするカリキュラムが組まれ、自分の好きなテーマを研究することができました。学会の高校生部門のような枠でプレゼンして賞をいただいたりもしました。研究と同時に、人に伝えて共有することも好きで、それはいまの仕事につながっているかもしれません。空手部に所属して黒帯を取りましたが、部活以外はほとんど研究者になるための勉強に費やしていました。部活が終わると図書館で勉強をして、家に帰って夕ご飯のあとにまた勉強するという日々でした。私は大学生になるまで携帯を持っていなかったんです。父が「自分も持っていなかった」と言うので、なぜか説得されて(笑)。それもあって親友一人以外とは遊ぶこともせず、ずっと勉強をしていました。

写真/戸嶋日菜乃(朝日新聞出版写真部)
写真/戸嶋日菜乃(朝日新聞出版写真部)

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