企業入社難易度ランキング

「企業入社難易度ランキング2021」 化学・医薬品 不動の1位、2位 コロナで注目の製薬が上昇

2021.11.23

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井沢 秀
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大学入学時の難易度が高い、つまり地頭がよい学生は、就活でどのような企業を志望し、また企業は実際にどのような大学の学生を採用しているのか。大学通信は大学へのアンケート調査で収集している企業別就職者数と、大学入学時の偏差値を組み合わせて、「企業入社難易度」を算出した。業種別の今回は、化学・医薬品。大学通信の井沢秀・情報調査・編集部部長が解説する。

順位を大きく上げたMSD、中外製薬、第一三共…

化学・医薬品は、メーカーの中では入社難易度が最も高い業種である。

入社難易度の1位と2位には、昨年と同じ企業が入った。1位は、世界最大の消費財メーカーであるP&Gが日本で展開するP&Gジャパン。多様な国籍の社員が多く、人材育成に定評があり、入社後に成長できる実力主義の外資系企業として、難関大生の人気が高い。

採用大学は、慶應義塾大(16人)、東京大(10人)、早稲田大(8人)、京都大(7人)、一橋大(4人)などとなっている。

2位の富士フイルムは、写真分野の技術を生かして、医療機器、製薬などのメディカル系や、化粧品などのヘルスケアに大きく業務転換した。半導体やディスプレーに用いる高機能材料を手がけるマテリアルズ部門も好調で、理系の学生や大学院生を中心に志望者が多い。

採用大学は早稲田大(18人)、東京大(14人)、東京工業大、京都大(各8人)、慶應義塾大(7人)など。

3位は、万有製薬が2010年に米国の製薬会社シェリング・プラウと統合してできた外資系製薬会社のMSD。採用数は少ないものの、入社難易度が昨年を2.4ポイント上回り、順位も昨年の14位から大きく上がった。親会社の米国メルクは、新型コロナウイルスの飲み薬「モルヌピラビル」が11月4日に英国で世界で初めて承認され、注目されている。

採用大学は、慶應義塾大(3人)のほか、北海道大、東京大、九州大、名古屋市立大、京都薬科大、立命館大(各1人)などとなっている。

製薬会社は、新型コロナで注目度が上がり、治療薬やワクチンの開発を手がける企業は、昨年より入社難易度や順位が上がったところが多い。

新型コロナの抗体カクテル療法「ロナプリーブ」が治療薬として承認された中外製薬は、昨年の12位から5位に上がった。採用大学は、東京大が突出して多く、26人。以下、北海道大、東北大(各9人)、京都大、大阪大(各8人)、慶應義塾大(6人)などが続く。

7位の第一三共は、入社難易度が昨年より2.5ポイント上がり、順位も昨年の26位から大きく上がった。22年の実用化を目指して、国産コロナワクチンの臨床実験を進めている。採用大学は、慶應義塾大(14人)、大阪大(12人)、東京大(10人)、東北大(6人)、東京理科大(5人)など。

14位の武田薬品工業は、昨年の22位から上がった。米国ノババックス社から技術移管を受けて、22年からワクチンの生産・流通を行う。

16位の塩野義製薬は、ワクチンの臨床試験の最終段階に入っている。ただ、入社難易度は他社の順位が上がっていることもあり、昨年の7位から下がった。

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