学習と健康・成長

見る力を育てる「速読解力」トレーニング 学習塾やスポーツ部活での導入例も

2021.12.09

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小林 香織
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素早く目を動かすための眼筋や視野の広さなどを鍛えて、瞬時に理解できる情報量を増やすことで、文章を速く読むことができる「速読」のスキル。このスキルを習得すると、学習効率向上のほか、スポーツの上達にもつながるといいます。学習塾など2300の教育機関に、「速読解力講座」を提供する株式会社SRJの古家隆志さんに、その内容と効果を聞きました。

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話を聞いた人

古家 隆志さん

株式会社SRJ 大阪本部 企画事業本部長

(ふるや・たかし)2011年、株式会社SRJ入社後、速読研修の講師、開講教室の運営サポートなどを経て、現在はコンテンツの企画開発事業、販売促進事業に携わる。SRJが速読トレーニングシステムの監修・検定の運営などを行う「一般社団法人日本速脳速読協会」にも携わり、「速く正確に読み解く」速読教育による学力・仕事力向上、及び読書支援を推進。

ゲーム感覚で取り組める「速読解力講座」とは

ーー文章を速く読む技術は一般的に「速読」といいますが、「速読解力」とは、どのような技術ですか?

「速読解力」とは、弊社が独自で使っている言葉で、文章の内容を理解し、記憶力も維持しながら速く読む技術を指しています。速読では、頭の中で一文字ずつ音声化して読む「黙読」ではなく、文章をかたまりで瞬間的に視野に入れ、同時に内容を理解する「視読」という手法を用います。この視読に加え、思考力や記憶力を同時に鍛えることで、速読解力が養われていきます。

ーー「速読解力講座」で行うトレーニングの内容を教えてください。

パソコンやタブレットを使用して、「眼の機能」「速読力」「読解力」「脳力」の4つのカテゴリーに分かれた、1回30分のトレーニングを行います。「眼の機能」は、目の動きを鍛える練習によって、視点移動をすばやく行えるようにしたり、鮮明に見える範囲を広げたりする効果があります。「速読力」は文章をかたまりで読むための練習、「読解力」は内容の理解度を向上させるための演習、「脳力」は情報処理速度を上げるための問題です。

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つみきを並べ替える問題は「情報処理速度」の向上に役立つそう

子ども向けも大人向けも同様のメソッドですが、子ども向けのトレーニングは、キャラクターが登場するなど、よりゲーム感覚で楽しめるよう工夫しています。トレーニングの前後に「1分間で読める文字数」を計測しており、どのくらいスキルが向上したかを毎回確かめることができます。トレーニングの難易度は、受講生のスキルによって自動調整されるため、自分に合ったトレーニングができるのも特徴的です。

ーー効果を得るためには、どれくらいトレーニングが必要でしょうか?

多くの受講生が週1回のペースで受講しています。速読解力は、効果が現れるまでに一定期間の継続が必要となります。継続すれば、週1回でも充分な効果を得られるようになりますが、週2〜3回行うと、比較的早い段階で効果が感じられるのではと思います。

継続するコツとしては、年2回実施している「速解力検定」の受検が挙げられます。検定は、横書きの説明文と縦書きの物語文で構成され、読解速度、全体把握力・理解力・検索力・記憶力・思考力の5つの力を評価します。

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モチベーション維持やスキルの定着を測るための「速解力検定」の問題例

検定内容は年代によるカテゴリごとの問題が出題され、評価は10級〜5段までに分かれています。級や段を選んで受験するのではなく、受検結果によって該当する段や級が示されるスタイルです。現在、速読解力講座受講者の8割が受検していて、自身のスキルアップを数値で確かめることでモチベーションを維持しやすくなると思います。

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