コロナ禍2年目の大学入試

大学入試直前情報◆駿台・石原賢一さん「文系が復活、国公立は強気の志望目立つ」

2021.12.02

author
中村 正史
Main Image

受験者の資質が変わった早稲田・政経

――今春入試は入試改革元年と言われましたが、早稲田大、上智大、青山学院大、立教大が行ったような入試改革をする大学はないのですか。

動きはありません。早稲田大や青山学院大が志願者を大幅に減らしたのを見れば、怖くてできないでしょう。早稲田大は来春入試で文学部と文化構想学部の一般選抜の定員が減ります。

早稲田大は政治経済学部で数学1・Aを課し、日英両言語の長文を読解して解答する独自問題を導入した結果、志願者が大きく減ったことが話題になりましたが、受験者の資質は変わっています。早稲田・政経と慶応義塾大の両方に合格した受験生がどっちに入学したかを調べたところ、これまで1対1だったのが、今春は2対1で早稲田・政経に入学した人が増えていました。慶応・経済とのダブル合格者では、昨年と同じ55%が早稲田・政経に、慶応・法とのダブル合格者で早稲田・政経に入学したのは昨年の23%から45%に増えていました。早稲田・政経を第一志望にしている受験生が増えたということです。

――全体を総括して、受験生や保護者に伝えたいことはありますか。

受験人口は減っているので、全体で見れば大学の間口は広くなっています。特に都市部の私立大は顕著で、数年前なら実質倍率が5倍くらいあったのが、今春は3.5倍になっています。ですから第一志望は下げない方がいい。不安なら併願校を増やせばいいのです。

共通テストの平均点が下がれば、国公立大は相対的に2次試験の比重が高くなります。いろんなデータを見たうえで、前向きにとらえて強気で出願するのがいいです。仮に平均点が高くなっても、あまり動かないことです。難関国立大は2次試験の勝負になります。地方の国立大は、全国平均よりも志望している大学の状況をよく見極めることが大事です。

共通テストは、しばらくは落ち着かないでしょう。その年、その年で判断して慎重に出願先を決めることになります。本当の意味で落ち着くのは、25年に新課程入試が行われた後の27年ごろになるでしょう。

新着記事