中学受験オンライン相談室

第3回◆1月に学校を休むかは「本人の納得感」で決めよう

2021.12.24

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加賀 直樹
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朝日新聞EduA編集部は12月3日、オンライン相談室「中学受験生が大幅増!? 後悔しない志望校選び」を開催しました。約2100人の参加応募者から寄せられた疑問や不安に、都内で中学受験専門塾を主宰する矢野耕平先生と、「新聞活用」連載でおなじみの清水章弘先生が答えました。そのエッセンスを5回にわたり再録します。(写真は、リハーサル中の右から矢野耕平、清水章弘の両先生と、司会の山下知子編集長)

矢野耕平

話を聞いた人

矢野耕平さん

中学受験専門塾スタジオキャンパス代表

(やの・こうへい)1973年生まれ。大手進学塾勤務後、東京・自由が丘と三田で中学受験専門塾2校を展開。国語専科博耕房の代表も務める。著書に『男子御三家』『女子御三家』(ともに文春新書)、『令和の中学受験 保護者のための参考書』(講談社+α新書) 、『早慶MARCHに入れる中学・高校』(朝日新書・共著)など。2児の父。

清水章弘

話を聞いた人

清水章弘さん

「勉強のやり方」を教える塾プラスティー代表

(しみず・あきひろ)1987年生まれ。東京大学教育学部卒、同大学院修了。東京・京都・大阪で勉強のやり方を教える塾を運営。朝日新聞EduAで「200字まとめ作文」などを連載。TBS系「教えてもらう前と後」などテレビでは「赤門の神」の異名も。『自ら学ぶ子を育てる! 清水先生の自宅学習相談室』(朝日新聞出版)など著書12冊。

過去問との相性も大切?

■お悩み・その⑤  過去問との相性も、志望校選びでは大事ですか? 受験生は1月から学校を休む子が多いそうですが、それをどう思われるか、ご意見をうかがいたいです。(東京都・主婦・小学6年)

矢野 過去問の相性というのはあると思います。各科目の配点も違いますし、算・国・理・社とオール100点の学校もあれば、算数と国語は100点、理科と社会は50点と、算国重視の学校も。相性はある。ただ、結局、どの教科も「何か特別なこと」が課されるわけではないのです。基礎的なところはしっかりしてもらって、あとは過去問を何度も繰り返し解いていく。間違えたところをチェックして、2度と同じ間違いを繰り返さない訓練を積んでいくよりほかない。相性というのであれば、お子さんがそこに自ら合わせられるよう取り組むのが一番かな、と思います。

1月から学校を休むことについて私が思うのは、新型コロナウイルス感染症など、これからどうなるかわからないところがありますよね。インフルエンザがはやることもある。中学受験をする児童が多い小学校では、お子さんが「えっ、僕は小学校にいて大丈夫なの?」って不安になってしまうぐらいなら、休むのもしょうがないと思います。ただ、小学校を休んだぶんだけ受験勉強に充てられる、っていう考えは、あまり持たない方が良いでしょう。朝から晩まで気が張ってしまうのは、入試直前期にはよろしくない。子どもたちって、小学校に行きながら気分転換をしていますから。そういった時間をおうちで確保できるのなら、「もろもろの理由で休む」のは、仕方ないかなと思うところもあります。

清水 体育の授業ってすごく偉大。気分転換になる。友達がいると対話が生まれるじゃないですか。対話もなくずっと家にいると、煮詰まっちゃいますよね。

矢野 しかもテレワークで親も家にいて、「ちゃんと勉強やっている?」なんて睨(にら)みをきかせたら、伸び伸びできませんもんね。

清水 僕の場合、中学受験するのはクラスで数人だったんです。5年生の末まではサッカー漬けで、6年生からは受験に絞りましたが、1月に休むのは、逆にプレッシャーに感じました。「本人の納得感」が大事。休んだ方が頑張れる子もいれば、休まない方が頑張れる子もいる。「悪口言われるんじゃないか」って思うほど、過敏な時期じゃないですか。そこは(保護者が)観察して、すくい取ってあげたらと思います。

山下 お子さんの通う小学校が、どのくらい中学受験をされているのか、状況で変わってきますね。矢野先生の言葉「相性を合わせていく」というのはキーワードですね。過去問に相性を合わせるために、基礎的な力をつけていくのが大切だと思いました。

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