企業入社難易度ランキング

「企業入社難易度ランキング2021」運輸・倉庫・電力・ガス 1位東京ガス、需要急増の海運3社が続く

2022.01.11

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井沢 秀
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大学入学時の難易度が高い、つまり地頭がよい学生は、就活でどのような企業を志望し、また企業は実際にどのような大学の学生を採用しているのか。大学通信は大学へのアンケート調査で収集している企業別就職者数と、大学入学時の偏差値を組み合わせて、「企業入社難易度」を算出した。業種別の今回は、運輸・倉庫・電力・ガス。大学通信の井沢秀・情報調査・編集部部長が解説する。

ガスと海運が総合ランクでも上位

運輸・倉庫・電力・ガスは、業種によって全企業の総合順位にばらつきがあり、ガスと海運は100位以内に入っているのに対し、鉄道や陸運は調査対象の424社の中で300位台の企業が少なくない。

1位は業界最大手の東京ガス。前年より採用を絞ったこともあり、入社難易度が3.3ポイント上がって、前年の5位からトップになった。総合順位も前年の66位から14位になっている。

早くからLNG(液化天然ガス)を導入し、2016年の電力小売り自由化で家庭向け電力販売に参入して以降、LNGによる火力発電で21年3月期の契約件数が270万件を超えた。LNGの価格上昇により海外の資源開発事業の採算性が高まり、22年3月期の連結純利益が前期比35%増の670億円になる見通しだ。

採用判明数が前年より57人減ったことに伴い、採用大学数が昨年の40大学から17大学に減少した。入試難易度が55以下の大学は、11大学(16人)から1大学(1人)になった。

採用が多い大学の顔ぶれと人数は前年とほぼ変わらず、早稲田大(23人)、慶應義塾大(15人)、東京大(11人)、東京工業大(9人)、東京理科大(7人)などとなっている。

ガスや電力事業を国内外で展開する大阪ガスは、5位に入っている。グループ会社に世界でも有数の活性炭メーカー、大阪ガスケミカルなどを持ち、多角的に事業を進めている。

採用大学は近畿圏が中心で、京都大、神戸大(各12人)、大阪大(9人)、早稲田大(6人)、同志社大(4人)などとなっている。

2位から4位には、新型コロナウイルスによる巣ごもり消費の拡大で、海運需要が急増した海運大手3社が並んだ。コロナ前から一転し、業績が急回復している。

2位の商船三井は、鉄鉱石、石炭、穀物などの様々な資源を輸送するドライバルク船(ばら積み船)の世界最大規模の船隊を保有する。LNG輸送に強みを持つほか、温室効果ガス削減のため、洋上風力発電など風エネルギーを用いたプロジェクトや次世代燃料のアンモニア関連の投資などに取り組んでいる。

採用が多い大学は、東京海洋大、早稲田大(各7人)、慶應義塾大、上智大(各5人)、北海道大(4人)など。

3位は海運最大手の日本郵船。1885(明治18)年に設立された三菱グループの中核企業の一つで、海運以外に航空運送事業や物流事業、不動産事業など幅広い事業を展開している。2019年に世界初となる有人自律運航船に向けた自動航行の実証実験に成功した。

複数の採用があった大学は、慶應義塾大(10人)、東京海洋大(6人)、東北大、東京大(各4人)、筑波大、一橋大、神戸大、中央大、立教大(各2人)。

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