「STEAM」で未来をつかむ

STEAM教育、さらなる広がり 新学習指導要領も探究・総合重視 「S」を加えた取り組みも

2022.02.07

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斉藤 純江
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STEAM教育は、新たな学習指導要領で重視されている探究的、教科横断的な学びと重なる部分があり、実践する学校や地域が増えつつあります。国や自治体はSTEAM教育をどのように進めようとしているのでしょうか。

時代に対応した学びを、すべての子どもに

高校の新学習指導要領は2022年度の新入生から年次進行で実施される。「理数探究基礎」「理数探究」が新設されるなど、探究を重視した内容になっている(下の表)。これまでの「総合的な学習の時間」は「総合的な探究の時間」になり、自ら課題を見つけて解決策を探る力の育成がより重視される。

STEAM教育と関係が深い新学習指導要領の授業
STEAM教育と関係が深い新学習指導要領の授業

小中学校には以前から「総合的な学習の時間」があり、探究的な学びや教科横断的、総合的な学びが重視されている。

文部科学省は、新たな学習指導要領の実施で、探究活動を充実させる学びとして、高校を中心にSTEAM教育を導入する学校が広がるとみている。初等中等教育局教育課程課の学校教育官・能見(のうみ) 駿一郎さんは「STEAM教育に取り組むのはこれまで、スーパーサイエンスハイスクール(SSH)などが中心だった」としたうえで、「社会課題は複雑化、多様化している。そうした課題を解決し、新たな価値を生み出せる人材の育成に向けて、時代に対応した新たな学びが欠かせない。文科省としては、すべての子どもを念頭に、STEAM教育のような教科横断的な学びを進めていきたい」と話す。

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